内容説明
兄の名前は汐崎正義、妹の名前は持田優羽。とある事情から苗字の違う兄妹が同居を始めたちょうどその頃、優羽と同い齢の読者モデル・紫苑が殺される事件が発生。残虐なこの事件を解決すれば昇進できるとあり、兄の正義は一心不乱に捜査を進める。一方、独自の情報網と行動力で妹の優羽は兄に協力するが――。二人の兄妹が辿り着く、驚きの結末とは!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジンベエ親分
53
女子高生読者モデル惨殺事件を、所轄の刑事である兄と女子高生の妹が協力して追う…のだが、帯に「この兄妹…ザワザワする…」とあるとおり、兄妹愛というほど美しい光景ではなく何だか不穏。もう片方の桃香の方も序盤で嘘をついていることが読者に示されるので、何やら不穏な空気に目が離せない。そして犯人が明らかになってからがこの小説の真骨頂。事件の構造だけでなく謎解きの構造までがらりと転換する。その意味で「medium 霊媒探偵城塚翡翠」と似た構造。あちらほど鮮やかではないが、余韻はこちらの方が好み。拾いモノだった。2020/04/19
水無月
18
初めての作家さん。舞台が立川で福生、昭島の地名に食い付き度が増す😅主役の刑事「汐崎正義」には読んでいるうち嫌悪感を覚えた💦中盤から思いにもよらない展開に驚き続きが気になり徹夜して読み終えた2021/01/03
雨
16
ラストが衝撃的。最初は普通のミステリーかと思いきや、こう来るのか、なるほどとなりました。2020/09/25
やなぎ
15
半分くらいまで、盛り上がりに欠けるというか、イマイチ入り込めず、ただ文字を追っていくだけだった。後半でやっと色々動き始めて面白くなってきた。と同時に、混乱してきた。前半もしっかり読んでおけばよかった、と悔やむ。解説で最大の驚き。なんと作者は女性だった(笑)。これはネタバレではない。でしょ?。初読み作家さんでしたが、もしかして有名な方でしょうか…(汗)。虐待とかイジメとか、僕の嫌いな描写があって萎えた。読み返せば2度美味しいかも。でも読み返さない。全体で70点。なるほどね。←わかってない。2021/01/19
Urmnaf
11
母が亡くなり、別れて暮らしていた妹の優羽と同居することにした刑事の正義。仲良し兄妹の捜査物語と思いきや、徐々に様相が変わっていく。手柄に飢える正義の小者感が強く、余り共感できず。所轄の若手で初めての捜査参加のくせに、地取りに回されたって文句言うなよ。比べて、妹の優羽の賢さと行動力が際立つ。なので、終盤の展開はある程度見えてくる。スッキリ!というわけにはいきませんが。2020/03/19