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内容説明
各界リーダーがバイブルとした中国古典の術。
昔は「不惑の四十、知命の五十」と言われたが、今はいくつになってもなかなか心の平安が訪れない。それどころか、年を重ねるごとに悩みの種はどんどん増えていくようだ。大企業の安定神話は崩壊し、今やどんなに立派な会社に就職しても一生安泰とはいかなくなった。40代、50代を襲うリストラの嵐、会社員人生の終盤に訪れる役職定年の恐怖。家のローンや子供の学費を抱え、経済的には現役であることを求められながら、組織の中では用済み要員のごとく扱われる悲哀。そうまでして頑張った挙句の熟年離婚。さらに、避けては通れない親の介護に加え、年金だけでは足りないといわれる老後の資金。そんな悩み多き時代を少しでも楽しく生きていくために、中国処世訓の名著『菜根譚』を現代向けの指南書として再編。
にっちもさっちもいかない状況も、心の持ち方ひとつでガラリと景色が変わって見える。逆境こそが飛躍へのチャンス。人生100年時代であれば、定年後にもう一花咲かせることも不可能ではない。後半生に向けて自分をどう磨いていくか。人間関係をどう築いていくか。第二の人生を花開かせる心構えとは……。先人たちも糧とした処世の知恵に学びたい。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuko
9
大好きな高田郁さんの小説に菜根譚の一節があり、こども向け菜根譚しか読んでなかったのでこちらを手に取った。 明は、1368年から1644年までとあり、日本では室町から安土桃山時代を経て江戸時代まで。船と馬と徒歩で移動し電気もないーそんな時代に、人との関わりや働くこと、生きることのついての考察、思考の深さに驚く。人生の暗い部分にも多数言及されている。この時代の人たちも、今とそれほど変わらないことに悩み指針を必要としていたのかと思うと、文明の発達なんて大したことないなぁと思った。 2021/04/11
コブタ
4
高田郁著「あきない世傅 金と銀9」に登場した菜根譚。最後のページは足るを知る。残りの人生こういう生き方を心がけていきたいが···2020/11/22
拓陽(いっぽまえへ)
2
菜根譚を現代の様々な状況に於いて、いかに思考するかを解釈する。側に置いておきたい一冊。2020/10/27
hinotake0117
1
古典研究の本を多数出版されている氏による、『菜根譚』からの後半生に意識すべきことの解説。 帯はえらくあおっているが、結局中庸、バランスが大切。足るを知り、相手に勝たせるところを勝たせ、自分は目立ちすぎずのスタンスで。2023/08/14
シロマック
0
友人からの強い推薦で読む気なった本。『論語』、『孫子の兵法』のような人生訓、処世術書だった。 同じ人間でもその人の年齢やその時に置かれている状況でもその意味の取り方が違います。 「この本を若いときに読んでいたら人生は多少は変わっていたかも知れない。あるいは意味を感じ取れていなくて今の自分だろうな。2023/03/20