内容説明
怪談DJとしてお馴染み・響洋平の語る怖い話。
クラブで楽しく躍らせる傍ら、怪談ライブで客を凍りつかせる語りの天才がライブでは語れなかった戦慄譚を文字に綴る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
274
著者はクラブDJの方という事で華やかな世界で大活躍されて陰気になり様がないなと思いまして、考えるとやはりこの実話怪談業界は暗い性格ではやっていけないし、くよくよしないご陽気で楽天的な方が多いのだろうなと思いますよね。怪談ライブもされていらしてまだ若く今後が楽しみな方ですね。海外進出もされている著者らしいワールドワイドな奇譚。『チベット』若い頃に世界中を旅して廻ったという50代の藤井さんからお聞きした話で20代の彼は80年代初頭のチベットに来て「聖地」を意味する街ラサで17歳の日本人少年ヨウスケと知り合う。2021/07/04
ネムコ
25
YouTubeで検索すると実話怪談が観きれないくらいヒットする。何ならお気に入りの作家さんが自ら語ってくれたりもする。そんな動画群を流していた時、目に留まったのが響洋平さんだった。と言っても、彼の語りはまだ聞いたことがない。ならばなぜ彼が気になったかといえば、他の人が話す不可思議な話を、食い気味に、すごく熱心に聞いている姿が印象に残ったのだ。そんな折この本が目に留まって買ってみた。彼がどんな感情に突き動かされて怪談収集をしているかが分かって面白かった。印象的だったのは「チベット」「峠の灯り」「忌影」。2023/01/13
さりぃ
19
#地下怪談 忌影 #響洋平 KindleUnlimitedで読了。 クラブDJだという著者とその仲間や友達から聞いた話しをまとめてある。 意外に面白い書き味で音楽のセンスと文章のセンスは同じではないのにお上手ね。と思った。 『遊水地』『弟』『香水』 『塊』『隅にいる女』『黒のセダン』 『忌影』 がなかなか怖い。 2020/10/11
澤水月
19
久々に「音楽業界界隈」に溢れている様々な怪異読んだなと、80〜90年代バンド界隈にいて今もハコ周り人の自分には懐かしく意外に原点回帰的な一冊に感じた。奏でる器具が生楽器からターンテーブルや電子機器のつまみになっても音楽嗜む人の周りにはなぜかいつも怪談が日常的にあるもんだたなあ。そんな懐かしさをも感じさせる。タクシーの件(たまたまタイムリー)、裏社会の男?がコンビニにでする変な要求などどれもいい味わい。序盤からしばらく本題入らず「怪談論」で半p取るのはバッサリ切ればもっと良く、スッキリ多く話が詰められたかも2020/02/06
そうさん
11
読みやすくて良かった。最後の話が思いの外怖かった。いつも淡々とした語り口調の方だけれども、実はDJだというのがギャップがあって、面白いなあと思う。他の作品も読んでみたい。2020/09/18