内容説明
中国史上屈指の英雄の鮮やかな肖像――帝王ならざるも、司馬遷をして本紀の一に入らしめた一代の英雄である、楚の項羽。秦末漢初を彗星の如く駆け抜けたこの覇王に魅きつけられ、愛し、憎んだ、男と女がいた。鴻門の会、垓下の戦いなど、中国史屈指の名場面を彩る、劉邦、范増、虞美人らと織りなす人間ドラマから、運命に敢然と抗した男の顔が浮かびあがる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BIN
5
項羽に関連する人物の短編集。項羽の首を受け取った呂馬童、虞姫、鴻門之会、英布、項梁(項羽の青年期)の5編。項羽のことを恐れながら好きな感じの人物ばかりで、それに対して劉邦は滅茶苦茶狡猾な人物として描かれる。ところどころに寡黙でぶっきらぼうな項羽が武人に対して優しさが見えるところがなかなか良い。2016/06/14
duemat
0
項羽に取り巻く人々5つの短編から項羽の魅力を描いた一冊。呂馬童、虞美人、范増と樊噲、英布、項梁が取り上げられている。著者が女性である分項羽のヒーローっぷりと劉邦の人間くささが強調されている感じがした。2012/05/27
sa-ki
0
やっぱり項羽は英雄だなぁ。項梁が主人公の長編があったら読んでみたいと思った。2009/06/04
Tetsuya Suzuki
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再読本です! 2019/10/02