- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
1945年8月、大きな戦争は終わった。しかし世界は、いくらか平和になり、安定が戻っただけだった。
その後も、スエズ危機、中印紛争、ベトナム戦争、ニクソン・ショック、冷戦崩壊、同時多発テロと大事件が続く。
そして今日、日本海を挟んでロシア、中国、北朝鮮そして韓国と、いずれも日本との関係は不安定なままで、背景には歴史認識をめぐる問題が伏在している。
もはや日本は、「“ごっこ”の世界」にとどまっているわけにはいかない。
では、日本の正確な現在地はどうなっているのだろうか。
未来に備えるための画期的な入門現代史。
『明日を拓く現代史』改題。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
25
日本に関与する国を主体とした現代史です。切り口は独特な点があり興味深いものでした。「インドと中国はなぜ戦ったか」「ドル覇権への道」「中国リスクの深層」「楽観論者だけが未来をつくる」が面白かったです。2025/04/04
まっちゃん2
3
中学で高校は全員ではないが日本史を学ぶがWW2以降の現代史となると省かれて学んでいないのが実情といえる。また誤った認識が定着している部分もある。本書はそんな日本の戦後史を正すものであり、広く読まれて欲しい良書であります。2020/05/03
tamami
3
高校で日本史を習った。延々と古代~近代について講義を受けたが、現在の日本のあり方に直結する現代史ともいうべき、戦後の日本の歴史については教えられる時間はほとんどなかった。本書にはその欠を補うべく、戦後のわが国の諸外国との、ことにアメリカ、中国を中心とした外交の要諦と、現在の世界の基となっている歴史認識について、具体的事例を織り交ぜながら、分かりやすく描いている。現在使われている高校生用の日本史教科書の補編として全ての高校生に読ませたい。2019/10/13
ロドニー
2
日本を担う若者へのメッセージ。地政学的視点に加え経済・文化的視点からの「当用」現代史。「自分とは誰でなぜここに居て、自分を育てた親や祖父母はどんな時代を潜ってきたのかという自分に近しい他者への関心、人間にしかない感情こそが、歴史に対する興味の原型にある。歴史を学ぶとは、時代を生きた当事者たちの身になってみようと努めることに面白さもある。楽観論者だけが未来をつくる。個人のみでなく国家についても自己卑下が過ぎてはいけない。自分の役割を殊更小さく捉えると結果として国際社会の評判を落とす悪い循環になる。」2024/02/17
FUJI燦々
2
薦められて読むことになった本。気が進まないながらも一応全てに目を通すことにした。日本に関わらない部分での世界の見方に関してはなかなか参考になる部分があると感じたが、日本のことを論じる際にはかなり贔屓目が過ぎるように感じた。そもそも国とか〇〇人とかの大きな主語で論じるのはあまり有意義な方向の話につながらないように感じる。『歴史を知ることは自惚れたり夜郎自大になるためではない』と著者自身が述べながら、その傾向が見られるのはどうなんでしょうな。2021/11/03