裁判官はこう考える 弁護士はこう実践する 民事裁判手続

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裁判官はこう考える 弁護士はこう実践する 民事裁判手続

  • 著者名:柴崎哲夫/牧田謙太郎
  • 価格 ¥3,080(本体¥2,800)
  • 学陽書房(2020/01発売)
  • ポイント 28pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784313511637

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内容説明

現役の裁判官と弁護士、腹を割って民事裁判手続きを語る!
よりよい民事裁判のために求められるものとは?
民事裁判手続の流れに沿って、法曹二者が互いの仕事ぶりに意見を交わしあう。裁判官の胸の内も、弁護士の実務テクニックも満載。
若手もベテランも、ここに新しい気付きが必ずある!実務に携わる方必見の1冊!

目次

第1 裁判官から見た
弁護士との協働による事実の解明                   
1 「裁判官はひたすら黙って……」は理想的?
(1)「物言わぬ裁判官」のもたらす弊害
(2)でも裁判官が「しゃしゃり出る」ことは、弁護士が許さない
(3)処分権主義と弁論主義
(4)裁判官が的確に認定すべき「事実」とは
2 「よりよい民事裁判」と「正しい事実認定」
(1)よりよい「民事裁判」と「正しい事実認定」
(2)「当事者の納得」は、正しい事実認定に立脚する
  3 認定の対象となる「事実」を巡って
(1)裁判官が的確に認定すべき「事実」とは
(2)認定すべき事実は「点」か「線」か
(3)事実認定に踏み込まないままの判決をした失敗談
4 弁論主義と要件事実理論は、正しい事実認定を阻害する?
(1)弁論主義と要件事実理論に対する「曲解」?
(2)要件事実論は、それでもやはり重要である
5 客観的事実を認定することの重要性
(1)客観的事実の発見に向けて
(2)処分権主義に対する裁判官の介入の必要性
(3)裁判官はなぜ「口を挟む」のか
6 法曹二者が共通して目指していくべきこと
(1)民事訴訟手続は事実認定に向けた協働作業
(2)事実認定の協働作業における相互協力
(3)いわゆる「真実義務」と代理人弁護士
(4)裁判官、弁護士がそれぞれ負っている事実認定理由の説明義務
(5)裁判官と弁護士は、相互協力をしているか

⇒弁護士からひとこと
1 総論賛成、しかし各論は?
2 弁護士の真実義務とは
3 依頼者との関係
4 再度主論に立ち返る


第2 弁護士から見た
民事裁判に至るまで  

1 事件の受任
(1)全ては法律相談から始まる
(2)ここだけは押さえよう! 法律相談の留意点
(3)相談後の処理
2 委任契約の締結
(1)委任契約書の作成
(2)明確に! 「何を」「どこまで」「いくらで」するか
(3)「経済的利益」と言っても依頼者にはわからない
(4)契約書は時間と手間をかけてつくるもの
3 調査
(1)事実調査
(2)法律・判例調査
(3)インターネットの利用
4 手続きの選択
(1)裁判か、それとも交渉・調停・ADRか
(2)保全処分をすべきか

⇒裁判官からひとこと
1 弁護士の役割に期待すること
2 「法的解決を目指す」との視点を忘れずに
3 実体法規の選択と一般条項
4 実体法規の選択と法的センスの問題
5 手続の選択,特に民事保全で注意すべきこと
6 裁判官も見習うべき「弁護士のあるべき態度」


第3 弁護士から見た
訴状の作成・提出    
               
1 訴状作成は大変な作業である
(1)訴状は民事裁判の設計図面
(2)訴状にはたくさんの読み手がいる
(3)訴状作成に王道はない
2 民訴法が求める訴状記載事項
(1)法律上の記載事項
(2)民訴法以外の手続き
3 訴状の内容面のポイント
(1)打合せから訴状起案は始まっている!?
(2)請求の趣旨について
(3)請求の原因と重要な間接事実について
(4)読み手への配慮
4 訴状の形式面のポイント
(1)1頁目と2頁目
(2)管轄裁判所はどこだ
(3)訴訟物の価格,貼用印紙額
(4)当事者目録
(5)物件目録・登記目録

⇒裁判官からひとこと
ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

7
多分類書がなく、面白い本。民事に限らず裁判所は終局裁判で初めて当該事件の判断を示すべしというのが常識化しているところがあるというか肌で感じるところはある。多分それは生半可に判断を示すとそれが独り歩きしたり公平感が損なわれたり云々という弊害があるためだと思うが、他方で、心証を全く開示しないことによっても当事者が的外れな主張を繰り返した挙げ句にこんなはずじゃなかったと無駄な上訴が生じるという誰得な事態も引き起こしてしまう。(上記の弊害に留意しつつ)裁判所は適切に心証を開示せよというのが本書の裁判官の主張。2020/08/03

ねお

7
争点整理を弁準で行うべきケースの具体例、依頼者や相手方が訴訟中に死亡した際の対応等、教科書等では学べない具体例の記載が実にわかりやすく、民事裁判手続についての理解が進む。在宅修習となっており、実務の実情が知れる本はとても貴重。起案の書き方本よりも、裁判官と弁護士の両立場からの考えが伝わる構成で、良書。事実認定過程をジクソーパズルに例える説明、人間は日付よりも曜日で行動しているという観察やプロピアニストも失敗するが、プロである所以は、どこでリカバリーするか、対処を備えているという記述等、2人の文章のファン。2020/05/20

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