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内容説明
ルーンショットとは、「誰からも相手にされず、クレイジーと思われるが、
実は世の中を変えるような画期的アイデアやプロジェクト」を指します。
斬新なアイデア(ルーンショット)を次々と生み出していた組織が、
ある時期から突然、そうしたアイデアを逆に潰すようになってしまう。
企業ではよくある変化です。その原因は、どこにあるのか。
物理学者でバイオベンチャー起業家でもある著者のサフィ・バーコールは、
熱力学の「相転移(そうてんい)」の考え方を用いてこの集団行動の謎をひも解きます。
水の分子は常温(液体の「相(そう)」)だと活発に動き回りますが、
氷点下になると氷(固体の「相(そう)」)になり、動きを止めて整列します。
つまり、摂氏0度を境に「相」が変わるわけです。そのことを相転移と言います。
相転移の要因は、温度です。相が転移すると分子の振る舞いが一変します。
組織も同じように、いくつかの要因(水の場合の「温度」に相当する)によって、
「ルーンショットの相」から「斬新なアイデアを潰す相」へと「相」が転移し、
組織メンバーの振る舞いが一変します(水分子の振る舞いが一変したように)。
実は、相転移が見られるのは、水などの物質や企業だけでなく、
戦争、テロ、ロックコンサート、渋滞、火災など、様々な現象に現れます。
「相転移の科学」がすばらしいのは、相転移を引き起こす要因がわかれば、
相転移が起きる時期の予測や、転移の防止が可能になることです。
本書では、人の組織の相転移と、その制御方法をわかりやく解説しています。
目次
■第1章:ルーンショットが導いた大戦の勝利
・境界を生きる
■第2章:ルーンショットの驚くべき脆さ
・遠藤章と心臓病
■第3章:2種類のルーンショット──トリップとクランドール
・ジェットエンジンとフリークエントフライヤー
■第4章:エドウィン・ランドと「モーゼの罠」
・リーダーが聖なるルーンショットを選ぶとき
■第5章:「モーゼの罠」の回避
・バズ・ライトイヤーとウッディの功績
■第6章:相転移I──結婚、森林火災、テロリスト
・段階的な移行から突然の変化へ
■第7章:相転移II──マジックナンバー1 5 0
・なぜ規模が重要か
■第8章:四つ目のルール
・マジックナンバーを増やす
■第9章:なぜ世界は英語を話すのか
■おわりに
・ルーンショットとディスラプション
■解説 米倉誠一郎(法政大学大学院教授・一橋大学名誉教授)
感想・レビュー
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人工知能
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suma2021
山口 公大
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