LOONSHOTS<ルーンショット> クレイジーを最高のイノベーションにする

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LOONSHOTS<ルーンショット> クレイジーを最高のイノベーションにする

  • ISBN:9784822288631

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内容説明

ルーンショットとは、「誰からも相手にされず、クレイジーと思われるが、
実は世の中を変えるような画期的アイデアやプロジェクト」を指します。
斬新なアイデア(ルーンショット)を次々と生み出していた組織が、
ある時期から突然、そうしたアイデアを逆に潰すようになってしまう。
企業ではよくある変化です。その原因は、どこにあるのか。
物理学者でバイオベンチャー起業家でもある著者のサフィ・バーコールは、
熱力学の「相転移(そうてんい)」の考え方を用いてこの集団行動の謎をひも解きます。
水の分子は常温(液体の「相(そう)」)だと活発に動き回りますが、
氷点下になると氷(固体の「相(そう)」)になり、動きを止めて整列します。
つまり、摂氏0度を境に「相」が変わるわけです。そのことを相転移と言います。
相転移の要因は、温度です。相が転移すると分子の振る舞いが一変します。
組織も同じように、いくつかの要因(水の場合の「温度」に相当する)によって、
「ルーンショットの相」から「斬新なアイデアを潰す相」へと「相」が転移し、
組織メンバーの振る舞いが一変します(水分子の振る舞いが一変したように)。
実は、相転移が見られるのは、水などの物質や企業だけでなく、
戦争、テロ、ロックコンサート、渋滞、火災など、様々な現象に現れます。
「相転移の科学」がすばらしいのは、相転移を引き起こす要因がわかれば、
相転移が起きる時期の予測や、転移の防止が可能になることです。
本書では、人の組織の相転移と、その制御方法をわかりやく解説しています。

目次

■第1章:ルーンショットが導いた大戦の勝利
 ・境界を生きる
■第2章:ルーンショットの驚くべき脆さ
 ・遠藤章と心臓病
■第3章:2種類のルーンショット──トリップとクランドール
 ・ジェットエンジンとフリークエントフライヤー
■第4章:エドウィン・ランドと「モーゼの罠」
 ・リーダーが聖なるルーンショットを選ぶとき
■第5章:「モーゼの罠」の回避
 ・バズ・ライトイヤーとウッディの功績
■第6章:相転移I──結婚、森林火災、テロリスト
 ・段階的な移行から突然の変化へ
■第7章:相転移II──マジックナンバー1 5 0
 ・なぜ規模が重要か
■第8章:四つ目のルール
 ・マジックナンバーを増やす
■第9章:なぜ世界は英語を話すのか
■おわりに
 ・ルーンショットとディスラプション
■解説 米倉誠一郎(法政大学大学院教授・一橋大学名誉教授)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

人工知能

7
興奮しながら読んだ。相転移を経営学に持ち込んで、いかにスタートアップ的な企業風土を相転移させないか、という観点で考察。そのマジックナンバーはM=ES^2F/Gで表され、それぞれエクイティ比率、マネジメントスパン、組織適合レベル、給与アップ率である。そして例としていくつかの数字を当てはめると150という値が出てくるのも興味深い。あとは相分離、動的平衡という新規事業に取り組む際の企業内の方法を産業レベルに当てはめる考察も非常に面白い。飛び地的なSUと大企業が動的平衡を保つ産業がイノベーションに近づく。2020/06/12

アルミの鉄鍋

3
★3 とりあえず、訳が読みにくい。今の話どこ行った?って繋がりを探すために前後読むことしばしば。最後のまとめや解説の方が分かりやすかったほど。ルーンショットを起こせるほどの人材を日本企業が育てられないのは目標ばかり管理して目的を見失ってるからだろう。2020/09/11

suma2021

2
イノベーションのジレンマと同時読み。前書が大企業が破壊的技術に適応できず負ける仕組みを書かれてるのに対して本書は未来の破壊的イノベーションを組織でどのように育むかという部分を主に書かれた書。(雑に記すと破壊的=ルーンショット、持続的=フランチャイズと記)著者は物理学者で起業家であり、物理のアナロジーで解いている。ルーンショットは大企業に関わらず残りにくい。ルーンショットを育てやすい環境として150人未満と解く。ネットワーク理論のダンバー数と同数になることが興味深い。もう少しネットワーク理論を知ろうと思った2021/05/30

山口 公大

2
誰からも相手にされず、一見馬鹿げたように見える世界を変えるアイディアやプロジェクトを起こすために、集団を相転移の科学を使って育てることを、過去の事例や研究をもとに論じていく本。 詳細は下記 https://note.com/t06901ky2021/03/24

takao

2
・最も重要なブレークスルーはバカげたアイデアから生まれる ・ブレークスルーを実用化するには大規模な集団が必要。 ・ルーンショットを育てるための実践的なルール。 150人が組織のマジックナンバー 2020/11/27

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