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内容説明
マリ=アントワネットの肖像画家として貴族社会に愛されたゆえ、革命からナポレオン時代の初めまで亡命者として生きたヴィジェ=ルブラン。革命に身を投じたのち皇帝の首席画家となるも、ナポレオン失脚後は故国を追われたダヴィッド。王党派と革命派、女性と男性、そして肖像画と歴史画。対極をなすフランス近代の二大芸術家は、それぞれの運命を生き抜き、数多くの傑作を残した。200点超の図版とともに近代美術史の劇的な幕開けを描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yyrn
20
非常に読みごたえがあった。フランス革命を挟んだ時代に生きた著名な、全く異なる二人の画家の生涯を丹念に追いながら、なぜそのような生き方を選んだのか、残された書簡や膨大な絵画(依頼人も重要なカギ)から推察しつつ、激動の時代を教えてくれる本。『レ・ミゼラブル』よりもよく分かった。若くしてマリ=アントワネットの肖像画家となり、王党派とみなされ亡命生活を送った女性画家ヴィジェ=ルブラン。一方、画家ながら革命派に加わり国民会議の議長も務め、ルイ16世をギロチン送りにした後、ナポレオンの首席画家となるダヴィッド。2020/04/17
まこ
11
フランス革命期に活躍した二人の画家。ルブランは外に向かい亡命中も各国の芸術に触れ、肥やしにしている。ダヴィッドは内と過去に向け歴史的事件を作品にしている。王党派か革命派かで作品や生き方に影響を及ぼし何もかもが対照的な二人。2020/08/08
クサバナリスト
7
ヴィジェ=ルブランといえば、マリーアントワネットをすぐに思い付くが、その他にも多くの作品があることを知った。また、その生涯もフランス革命の動乱にひきづられるものであったことを知った。2020/04/06
nyuunyaaa
3
特にルブランの回想記に基づく、フランス革命、ナポレオン、王政復古など激動の社会で生き抜いた彼女の生涯と取り巻く人々の様子を描いた内容に引き込まれました。回想記ベースですが、彼女の一生と激変するフランス社会を物語として見ることができ、わかりやすかった。ただただ純粋に絵描き、芸術が好きという彼女の人柄が伝わってきた。社交的だけど束縛嫌い?フランス革命が仮に起きなくても、彼女はいずれアントワネットから離れ、イタリア、ドイツ、ロシア、英国など様々な国でいろんな人と出会い、縛られずに、絵を描いていたのだろうと思う。2022/01/09
iMas
2
副題にある通り、王党派であったヴィジェ・ルブランと革命派であったダヴィット 2人の画家のフランス革命前後の人生を描いた本です。 実は私、ヴィジェ・ルブランを知らず、しかもこの時代の女流画家ということに驚いてしまったのですが、その人生も驚くようなものでした。もちろんダヴィッドの人生についても、ナポレオン失脚後の半生が結構充実していたようで新鮮で、興味深く読ませていもらいました。2020/12/07
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