内容説明
巨大9社のAI開発競争は何をもたらすのか? 多様性のない、偏った “AI種族(トライブ)”に開発を委ねるリスクとは? 民間に丸投げの米国、国民を管理するために、そして世界の覇権を握るために戦略的にAIを開発する中国――米中AI戦争の恐るべき結末とは? 未来学者が描く3つのシナリオ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュール
8
Big Nineというよりも、AIの未来予測。恐ろしいが現実味はたっぷりある。AIのトライブが多様性がないという指摘は鋭い。白人エリートの基準で作られたAIの判断基準がそれ以外の人にどう影響するのか? また、中国の国家的なAI戦略に自由主義を信奉する国々はどう対応したらよいのか? 東ロボ君の新井さんはAIが汎用知能を身に着けるのはまだ先のこととしていたが、ANIからAGIへの移行はもうすぐそばに迫っているのでは?作者の言うように理系の人たちへの倫理等の教育が必須。2020/08/21
Roy
7
AIに関する書籍はいくつか読んだが、米中の企業と各国政府の取り組み状況から未来のシナリオを記載している点が非常に興味深かった。特に中国はAIに官民あげて注力しているが、その行き着く先が米国を凌駕し国際関係で文字通り支配的な地位を得ることを目的にしていること、米国政府とG-マフィアの関係で現状これに抗しがたいであろうことなど記載されている。視座と視野が広がる一冊。2020/07/17
_apojun_
6
図書館本。 ざっくりいうと「AIこわい」系の本なんだけど、放っておくと中国にやられちゃうよ、ってのがちょっと面白い。 アメリカ政府がもっとAIを国家の戦略として取り扱っていくことの重要性を語っております。 今後のAIについていいパターン、普通のパターン、最悪のパターンを予測していますが、どうやら最終的にはApple、Google、Amazonの3社しか残らないらしい。MicrosoftもIBMもMetaもなくなっちゃうとのこと。前半のAIの歴史は結構しっかりしてます。2024/09/22
Junichi Wada
2
AIの開発が特定の階層の人間によりなされていることから、様々なバイアスが意図的にまた、意図せずかかっているという主張は理解できた。現在、AI分野における米中対立。中国は、企業を動員して戦略的に政策を実施しているが、米国は関連企業がそれぞれに動いており、株主の意向が強く働くため利用者目線に立てていないと主張。AIにおける将来の3つのシナリオを提示しているが、(途中で飛ばしてしまった。)生活者としての変化はわかるが、労働者としての側面に言及がない。2021/05/22
suma2021
2
世界を一変するAI開発の研究者は米中メガハイテク9企業に集中しており、その属性も多様性には程遠い構成で開発競争にしのぎを削っている。 そのような背景から紐解き、未来学者が暗然たる未来を予見します。国家主義第一で開発を続ける中国と資本主義優先で倫理感が不足している米企業。本書で述べている最悪の未来は流石に可能性は低いとは思えるが、各論は興味深い論考です。 著者が提案する「より良いAI開発の行動指針を策定する国連のようなグローバル組織の設立」も必要かと思えました。10年後の再読本候補にしてみよう!2021/02/11
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