内容説明
「普通のEU市民」はいかにして「凶悪なテロリスト」に変貌したのか?
シャルリー・エブド襲撃事件、パリ同時多発テロ、ブリュッセル連続爆破テロ、ニース・トラック暴走テロ…
丹念な現地取材をもとに、新たなテロリスト像を浮かび上がらせる力作ノンフィクション!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
125
フランスにおいて、2015年1月シャーリーエブド襲撃とその後まもなくのユダヤスーパー襲撃、同年の11月のパリ同時多発テロ。1995年以来のテロだった。なぜか? 作者が切り込む。・犯人の大部分は移民第二世代で親世代との確執。・EUの人権擁護の下で「イスラム国」での戦いの技術を鍛えたテロリスト達は難民に対する人道的な対応に紛れて欧州に舞い戻った。・テロは民主主義を逆手に取ってこれを損なおうとする企て。 ・右翼とテロリストの類似性(これは、ジョージ・オーウェルも言っていた) 。読み甲斐高し。2020/02/21
HANA
56
シャルリー・エブド襲撃事件、パリ同時多発テロ、ブリュッセル連続爆破テロ、ニース・トラック暴走テロ。2010年代にフランス、ベルギーで起きたテロを追ったノンフィクション。犯人の側から事件を追う事により、何故テロリストは生まれてしまうのかという疑問にも答える一冊となっている。ローンウルフという言葉があるように、いきなり一人の人間が引き起こすテロというイメージがあるが、著者が明らかにするのは刑務所やネットで出来ている過激派組織の繋がり。我が国でも裏バイトの勧誘等は同等の手段で起きているし、他人事ではないのかも。2024/08/17
パトラッシュ
12
イスラム過激派のテロリストなど単なる狂信者として片づけがちだが、彼らが決定的な一歩を踏み出す前に様々な人生や事情があったという当然の話を再認識させてくれる。特に欧州で生まれ育ちその価値観を身に付けたはずの移民の子がなぜという疑問は以前からあったが、フランスの事例をメスで解剖するように「過激化する」ことの正体を明らかにする。共産主義の崩壊で若者の理想が宗教に向き、テロ組織にも世代交代があり、右翼過激派と類似性があるとの指摘には頷かさせる。副題の通り「人はテロリストに生まれるのではなくテロリストになる」のだ。2019/11/13
kenitirokikuti
10
今週の本棚:池澤夏樹・評 『テロリストの誕生 イスラム過激派テロの虚像と実像』=国末憲人・著 - 毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20200112/ddm/015/070/023000c フランスでは1996年以来、大規模テロを防いできた。▲〈細部に思わぬ発見がある。テロを実行するのは男だが、その背後に女たちがいる。イデオロギーを供給していたのは女だった。オウム真理教ではなく連合赤軍の時のように。〉2020/01/24
Yoko Kuramoto
3
いったい世界に起きてる事はなんなのか。日本はテロリスト先進国だと知らない日本人の方が多い。 イスラムがテロなんじゃない。 それだけは知って欲しい。2020/01/11
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