内容説明
君主たちは競って宮廷に招き、司教たちは恐れ、医師たちは憎み、女たちは憧れた「最後の魔術師」カリオストロ伯爵―。
シチリア島のごろつきだった男は、いかにして王侯貴族を手玉にとり、フランス革命前夜のヨーロッパ社交界にその名を轟かせるにいたったのか。
錬金術師、医師、預言者、詐欺師、フリーメイソン会員といくつもの顔を使い分け、“理性と啓蒙の時代”の19世紀を妖しく彩った男の生涯を追う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
中島直人
6
(図書館)読了。実態のない創作されたというイメージだったカリオストロ伯爵の実軌跡。正に波乱万丈で、物凄く面白い。また、時の権力者にも恐れられていたとは驚き。2021/05/15
takao
3
ふむ2022/04/29
左近
1
本書を読んだ後、自分でも少し調べてみて、色々と驚いた。まず、カリオストロ伯爵は伝説上の人物だと思っていたら実在で、本名、出身地等、経歴もわかっているとは。そして、“王妃の首飾り事件”は小説内のエピソードに過ぎないと思っていたのだが、これまた実際に起きた事件で、カリオストロ伯爵も関係者として記録に残っていることが、次の驚き。最後に、エカテリーナ女帝が相当なやり手であることは知っていたが、それ以上にやりたい放題の人物だったと知って三度ビックリ。思いがけず、勉強になってしまった。2020/01/26
yoyogi kazuo
0
以前読もうとして抵抗があって読めなかった。基本的にカリオストロは異端審問の最後の犠牲者だと思っているので、稀代のペテン師という見解には賛成できない。あれほど迫害されるような極悪人でないことは、無料診療で貧民を助けていたことや多くの人々に支持されていることからも明らか。フランス革命がもう少し早ければ悲惨な最後を迎えることもなかっただろう。長年連れ添った妻が最後に酷い裏切りをしたというのが衝撃だった。2024/10/12
k_na
0
図書館の貸し出し延長して、最後は意地になって読了(なぜなら、一話につき新しい外国人の名前が3つくらい登場するので途中で誰が誰だかわからなくなる)。 カリオストロとは、18世紀ヨーロッパの歴史に残る天才詐欺師。当時、多くの貴族や文化人たちが所属していた秘密結社フリーメイソンについても色濃く書いてある。謎は人を魅了する、の一言に尽きる。実在したカリオストロという人物の人生そのものが謎に包まれていて、亡き後も色々な人の心の中に生き続ける。2021/12/08
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