内容説明
昭和20年、長崎の兵器工場学徒動員で、被爆。多くの死をくぐり抜け、少女は生き残った。結婚、出産、幼い命を育てるのは、恐怖との闘いであった。20数年後の離婚、それは個の崩壊であり、8月9日の闇なのか。80歳を越えて書いた小説「再びルイへ。」は、著者の歩んだ人生への回答、あるいは到達でもある。川端賞受賞作「三界の家」を含む、心うつ短篇小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソングライン
15
学徒動員中の長崎で被爆した少女が物語の主人公となり、結婚、出産、息子の結婚、そして老いたいま、震災による原発事故を目にした心情が綴られていく短編集です。常に死を意識した日常生活、その悲しみと恐ろしさを共有できなかった夫との20年の結婚生活、そして壮年を迎え、父の納骨堂を母と訪れた時に交わされる静かな死生観。作者が83歳の時に発表された「再びルイへ」の中の、原発事故を繰り返してしまう人間の愚かさに対する作者の怒りと衰えない精神の崇高さが心に響きます。2019/11/19
gontoshi
1
林さんの自伝と言える本です。 林さんがどのように生きたかが伝わって来ます。2020/08/29
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