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内容説明
人は死んだらどこへ行くのか――。古来、人々は死後の世界をさまざまにイメージしてきた。本書では天国と地獄、「最後の審判」、幽霊など、キリスト教の世界観を紹介し、とりわけイギリス社会に大きな影響を与えることになったカトリックとプロテスタントの違いを指摘。キリスト教の死生観が生み出してきた墓やモニュメント、シェイクスピアらの文学や映画、芸術作品など、「死の文化」の豊かな世界をめぐる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
72
天国のイメージは宗教画そのままでだいたい合っていること、歴史的には心霊主義=スピリチュアリズムと捉えていいことなど、興味深い本だった。2019/10/01
trazom
43
第1章「キリスト教の来世観」を読み始めた時から違和感に襲われる。その大きな原因は、著者が、ノンクリスチャンだということにある。信仰を伴わない死生観の議論は、全く殺伐としていて心に沁みない。そう考えると、そもそも「キリスト教と死」というタイトルが間違いなのかもしれない。最初こそ聖書的な引用があるが、そのあとは、幽霊、処刑、葬儀、墓など、およそ宗教学や神学の考察とは全く無縁の、死にまつわる歴史的・社会的な叙述でしかない。近世イギリス史がご専門の著者にとっては、それこそが、本著の目的であるのかもしれないが…。2019/11/07
terve
35
キリスト教という切り口から死と死後世界、それに関する事物について書いた本です。切り口が面白いのと、筆者がところどころツッコミ(自身の考えを披瀝?)を入れながら展開するのが面白いです。よくよく考えると、イギリスでは教会と、隣接する墓が観光地になっているのは日本ではあり得ないことですよね。また、モニュメントも金次第、墓の場所も金次第。死んでもやはり金なのだなぁ…とちょっと現実に戻される感覚がありました。2019/10/12
那由田 忠
24
キリスト教において天国は重要な概念だが、実は聖書の説明が十分でなくて、カトリックとプロテスタントで大きな解釈の対立がある。そのことを詳しく説明している点で非常に興味深い。二つの違いがよくわかる。しかし、後半はモニュメントなどキリスト教の信仰から離れた内容となって、タイトルの趣旨とかなりずれてくる。前半からの展開を期待した読者にはかなり不満だったろう。私も前半が非常に面白かったので残念であった。2019/12/20
さとうしん
17
天国・地獄・煉獄とキリスト教の「あの世」の基礎知識から、プロテスタントでは煉獄と幽霊の存在が否定されたということ、遺体の処置と埋葬、墓と死者を記念するモニュメント、死をもたらすものとしての疫病や災害等々、話題は雑駁で、キリスト教の死生観にまつわる雑学集という趣がある。上田信『死体は誰のものか』と併せ読むと面白いかもしれない。2019/09/18




