内容説明
刑事事件専門の女性弁護士アイゼンベルクは、映画プロデューサーのユーディットから弁護を依頼される。容疑は殺人。ログハウスにプラスチック爆弾を仕掛け、滞在していた恋人の実業家を遠隔操作で爆殺したというのだ。にわかには信じがたい話だが、ユーディットの自宅から爆薬の包装紙と起爆装置が発見される。アイゼンベルクは無実を主張する彼女の弁護を引き受けるが、ユーディットは何かを隠しているようで……。鋭い洞察力と行動力を武器に、依頼人を救うためなら手段は問わない敏腕弁護士の活躍を描いた疾走感溢れるエンターテインメント!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
110
ドイツの作家による女性弁護士シリーズの2作目です。1作目を読んだと思っていたのですが未読でした。友人の映画プロデューサーから弁護を依頼されて、という話ですが不利な証拠ばかりが出てきます。それをどのように解決していくのかということですが、ドイツ人特有なのでしょう。説明などが詳しくされていてかなり長い話になっています。もう少しスピード感があってもよかった感じです。その割には最後は比較的あっさり感が残ります。スカーペッタの向こうを張ったのですかね?2020/02/29
のぶ
86
弁護士アイゼンベルクシリーズの2作目。前作が良かったので読んだが、一応面白くはあったが、前作には及ばなかった。今回はアイゼンベルクが映画プロデューサーのユーディットから弁護を依頼される。それは、ログハウスにプラスチック爆弾を仕掛け、滞在していた恋人を爆殺した容疑で逮捕されたという容疑の依頼。しかしユーディットの周辺からは不利になる証拠が出てくる。アイゼンベルクは無実を勝ち取れるのか?裁判の場面は読ませるが、アイゼンベルクの魅力が前作ほど感じられない。ドイツミステリー特有の硬さがなく読みやすいのだが・・。2020/03/02
papako
74
ドイツの弁護士シリーズ2冊目。面白かった!でも名前に苦戦しました。目の前で知り合いの映画プロデューサーが恋人を爆殺した容疑で逮捕され弁護することになったアイゼンベルク。証拠は犯人だと示しているが、アイゼンベルクはちゃんと真実に迫っていく。過去の事件と現在の事件。どうつながるのか?そしてアイゼンベルクの過去と姉は?娘に本当の事が話せてよかった。新しい仲間の探偵バウムがいい役割でしたね。まだまだ楽しめるのかしら。続編あるの?楽しみです。momiさん、ありがとう!2021/02/14
キムチ27
64
フェーア2作目。前作と同じ手法~現況に過去事例を併走させる。章ごとの日時がポイント。スパイス的にヒロインの亡き姉の死の謎を挿入・・ラヘルの深層のさざ波として効果を与えている。シーラッハで慣れたユニークな独刑事裁判制度。日本じゃありえない「弁護士が探偵を雇い,独自調査を行う事」により裁判進行にどんどん情報を入れて行く。この探偵バウム氏、地味に個性的。証人尋問は公判前の拘留審査にかなり絡みが大きいだけに 刑事弁護士の力が大きく影響して行く。被疑者の身柄拘束云々を巡る駆け引きもさる事ながら、そう言った熱っぽさ 2022/03/20
あさうみ
51
事件を追うと明らかになる事実。謎から謎へ変わっていく過程はミステリーの醍醐味。ページをめくるのが楽しかった。荒がないわけではなく警察、検察が揃って石頭…。そして結局のところ、あの女性連続殺人の犯人は?あれ?読み飛ばした…?自殺した彼が冤罪なのかどうかも…次巻へ引継ぎ?なのかな?2020/01/12