なぜ、成熟した民主主義は分断を生み出すのか アメリカから世界に拡散する格差と分断の構図

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なぜ、成熟した民主主義は分断を生み出すのか アメリカから世界に拡散する格差と分断の構図

  • 著者名:渡瀬裕哉
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • すばる舎(2020/01発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784799108352

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内容説明

米国から世界に拡散する、「格差」と「分断の構図」とは何か? 成熟した民主主義国家で進む、分断のメカニズムを理解することで、知識人やメディアの偏向と劣化の理由がわかる。
知らず知らずのうちに、ラベリングされ、思考を規定されてしまう罠から、自分本来の暮らしと人生を、自らの手に取り戻すために!

目次

第1章 成熟した民主主義がアイデンティティの分断を生み出す理由
第2章 リベラルと保守はどのようにアイデンティティを分断するのか
第3章 アイデンティティの分断を受け止めきれない「独裁」という政治体制
第4章 グローバル化とアイデンティティの再構成
第5章 越境するアイデンティティによる民主主義の開始
第6章 現代社会の大変革を生き抜くための処方箋

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

なかしー

101
日本の政治アナリスト、実業家。やや保守的な自由主義者(≒リバタリアン)と自称。テーマ:アメリカを起点に世界に拡散する格差と分断について。それまで無かった又は潜在的な「格差」を政治利用を目的として政治家と学者が協力して「意図的」に作り出し、メディアを通じて拡散する事で人々に「分断」を引き起こす(これもかなり悪意な言い方だが…)リブラやデジタル人民元の仮想通貨による全体主義的な通貨統治の脅威×各国家統治機能の低下について言及。 そんな情勢下で個人はしなやかなアイデンティティーを身に付ける必要性があると説く。2020/11/20

ta_chanko

21
選挙屋だから分かる、世論形成の裏側。マーケティング技術の進歩により、ターゲットを絞って的確な宣伝を実施。敢えて社会の分断を作り出し、それを解決するように装いながら、票を集めていく。欧米で顕著な社会の分断は、やがて日本でも顕在化してくるだろう。一方で、社会の分断を社会の多様化と捉えることもできる。対立を煽るのではなく、多様性の中から共感できる部分を見出せるような社会になるとよい。マーケティングによる世論形成に踊らされず、しっかりと自分で考え判断していくことが大切。2020/02/12

すしな

18
161-20.今回のアメリカの大統領選ではいろいろな疑問が湧いたわけですが、全てではないにしても大方はこの本の内容で解説されていると言っても過言ではなかったですね。平素からメディアの報道に批判的な人でもしらずしらずにメディアの作った対立軸に自分をはめ込んでいるというケースも少なくないとうのが顕在化されてきていますが、特定のアイデンティティやオピニオンリーダーを盲信することなく柔軟に自分の自由意志でアイデンティティを選択していくことが、問題の論点がより高いレベルに昇格するんだなぁと。2020/11/29

paluko

15
とても役に立つ、他では読んだことのない情報が詰まっているのだがタイトルに魅力がなさ過ぎる。読書会で紹介されなければ決して手に取ることはなかったと思う。民主主義&資本主義社会では選挙もマーケティングの手法で行われ、社会学系の学者も新概念・新「分衆」の発見によって知名度を得ようとするためアイデンティティの差別化・細分化がどんどん進む。こうした細分化アイデンティティの売り込みを無自覚に受け入れているといつの間にか勝手なレッテルを貼られ「大した台詞もないチョイ役として投票行動で気分を示」す羽目になる(196頁)。2021/02/14

テツ

14
社会の中で個人のアイデンティティが強く意識されるほど『分断』は生まれる。そりゃそうだ。成熟した民主主義は選挙活動によって選ばれた代表者が民意の大まかな形を成すために社会を構築していくのだけれど、切り捨てられた敗北者は自らのアイデンティティと密接に絡まった主義主張ごと勝者に無視されたと感じ、勝手にルサンチマンを高めていく。そしてこれからの世界は行き過ぎたグローバル化も力を失い、小さな群れの中での分断がきっと目立っていく。人間が社会的な生き物である限り逃れられない問題と上手くつきあうにはどうしたらいいのか。2022/08/07

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