震度7 何が生死を分けたのか

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震度7 何が生死を分けたのか

  • ISBN:9784584137475

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内容説明

都市直下地震で人はどのように命は奪われるのか

第42回放送文化基金奨励賞受賞
大反響となった「NHKスペシャル」待望の書籍化!
本書では、新たに追加取材を行い、番組で放送できなかった内容までフォロー
来るべき都市直下地震を見すえ
今、命を守るために何をすべきなのか
その対策を、提示します。

「本当にこんなものが残っていたとは……」(本文より)

阪神・淡路大震災 21年目に初めて明らかにされた
当日亡くなられた5036人の「死体検案書」のデータ。
死因、死亡時刻を詳細に記したデータが物語る「意外な」事実。
一人ひとりがどのように死に至ったのか。
「震災死」の実態をNHKの最新技術(データビジュアライゼーション)で
完全「可視化」(巻頭カラー口絵8P)
震災死の経過を「3つの時間帯」で検証した。

【3つの時間帯とその「意外な事実」】
21年間「埋もれていた」5036人の死因、死亡時刻を詳細に記した検案書データ。
そこには地震発生から「3つの時間」経過とともに
犠牲者の実像、その「意外な事実」が明らかにされた。
1 地震発生直後:当日亡くなられた76%(=3842人死亡)の死因
なぜ、圧死(即死)はわずか8%だったのか!
2 地震発生1時間後以降:85人の命を奪った「謎の火災」の原因
なぜ、92件の火災が遅れて発生したのか!
3 地震発生5時間後以降:助けを待った477人が死亡した理由
なぜ、救助隊は交通渋滞に阻まれたのか!

本書はこの「3つの時間帯」で起こった意外な事実を科学的に検証。
浮き上がった「命を守るための課題」と「救えた命」の可能性を探るとともに
首都直下地震など、次の大地震に向けた対策を提示する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きみたけ

18
阪神・淡路大震災から20年。入手した死体検案書のデータをきっかけに、映像技術を駆使した「データビジュアライゼーション」で時間軸から被害の可視化を完全再現。地震発生後一時間までの死因では圧死ではなく「外傷性窒息」が多かったこと、通電火災の恐ろしさ、災害時のマイカー使用が交通渋滞を引き起こすことが検証されました。 亡くなった神戸大学生の話はとても印象に残りました。私も震災当時大学生、堺で独り暮らしの中、倒れてくる家財を布団の中で必死に耐えたのを覚えています。2021/01/23

モリータ

9
◆2016年刊。同年1月17日放映の同題のNスペの内容に基づく(視聴済)。取材・執筆陣には大阪・神戸放送局の記者も。◆5000名余の死体検案書を基に、多種多様な情報を一枚の地図上にビジュアライズ。発災直後から時間をおいての窒息死(≠圧死)や通電火災、幹線の渋滞といった将来の都市直下型地震でも生じうる問題に警鐘を鳴らす。中でも通電火災の箇所(第3-5章、神戸の記者担当)は、被災者個人にもスポットを当てており力がこもっている。◆災害下で作成された死体検案書、その死亡推定時刻の信頼性はどうなのだろうか。2023/02/15

Ted

4
'16年11月刊。△'15年1月に放映されたNHKスペシャルを書籍化したもの。2017/04/01

晴久

4
読んでいると泣いてしまう。過去の災害の情報を生かしてきちんと地震対策をしなければと思いました。古い建物に耐震対策、家具を固定、地震の際はブレーカーを落として、時間差火災を防ぐ(震感ブレーカー設置等)、大地震の際なるべく車を使わない、安否確認のため避難場所を決めておく、食料の数日分の備蓄、など。いまやれることは沢山あるなぁ。2017/01/15

aochama

3
21年前の阪神淡路大震災のデータ分析をして振り返り、新たな知見や教訓と忘れてはいけない経験が整理されています。窒息死が多かった理由、通電火災の脅威、救助活動の難渋など。何よりも震災時の生々しい声が刺さります。NHKでも2016年1月に放映されましたが、テレビでは見落としていた内容を確認することもできました。こういった経験や知見を後の世代に正しく伝えて風化させないことが重要ですね( ̄0 ̄)2017/02/18

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