内容説明
●北朝鮮のミサイルはアメリカがウイルスを使って落としていた
●マルウェアに感染した高速増殖炉もんじゅが遠隔操作で破壊されたら
●京アニを襲撃した青葉容疑者もダークウェブ「トーア」を使っていた
IoT化が進むなか、すべての電子機器が一斉に乗っ取られるリスクも大いに高まっている。
今年10月には、危機感を募らせた日本政府は日本のインフラがサイバー攻撃にあった場合、
その報告を義務づける法案を採択(全然報道されていないが)。
事実、高速増殖炉もんじゅがマルウェアに感染していたこともあり、
日本も決して対岸の火事ではない。
本書はこれら現在のサイバー戦争のフロントラインを追い、詳しく解説。
そのうえで日本はどうするべきなのかを問うものである。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ただの晴れ女
5
日本:レベル1セキュリティでレベル99の敵に挑んでる。 オバマ:サイバー界のステルス戦士。 北:MP全振りのハッカー国家。 中国:相変わらずの監視帝国。 ロシア:小銭で釣った日本人にサイバー攻撃ツール作らせている。 法律:アップデートまだ?法改正パッチ希望。 国防:アメリカのサイバー傘に守ってもらえます!? わりと絶望的な内容だった。 私は地球防衛軍にはなれない …情弱でうっかり国賊にならないようにしようと2025/05/18
maimai
5
軍事、金融、インフラとあらゆるものがIT化されている現代社会においてはハッカーからの攻撃が脅威的である。 中国、北朝鮮、ロシアと国を挙げてハッカーの育成に励み、中国のサイバー攻撃、北朝鮮のWannacry、ロシアのハッキングといったようにサイバー攻撃に関しては多数報告されてハッカーは国防を揺るがす時代になりつつある。 特に日本企業はサイバー攻撃を常日頃受けており、セキュリティに関する知見を増やしておく必要性があるのだろうか。2021/05/06
Marcel Proust
4
世界の諜報機関について取材経験の多い著者の本を読む。この30年間で劇的に発展したサイバー・IT分野で、我々は「便利さ」を手にしてしまった後、元に戻る事は不可能だ。しかし、その利便性はパソコンやスマホへのサイバー攻撃を可能にし、我々はプライバシーを丸裸にされていると著者は指摘する。軍事・インフラ施設から民間企業までサイバー攻撃の標的にされ、一般市民の個人情報は筒抜け、SNSに大量の偽情報を流して世論を誘導、選挙までも干渉する。もう我々は30年前には戻れず、IT時代の危険性と向き合って生きていくしかないのだ。2024/01/05
Yuichi Tomita
4
再読。日本の法律では、外国のサーバーにハッキング出来ない。マルウェアも作成できない。結果、アメリカのサイバーの傘の元で守られている、、、。大丈夫かな、この国。2020/09/05
Yuichi Tomita
3
サイバー攻撃の現状について述べたもの。米と米中で考え方が分かれており、新たな冷戦のような状態にあるとも言われている。本書は民間の攻撃よりも国家間に焦点があてられている。 日本は破滅的に遅れているようだが、大丈夫なんだろうか。企業経営においても、サイバーセキュリティが必須となっている状況でどう人材を育てるのかが最大の課題と思われる。2020/08/18