内容説明
米中デジタル冷戦の舞台は5G通信からAIへ!
アメリカ、中国が繰り広げるAI戦争の実態は「監視」と「言論統制」だ!
5G通信で世界のビッグデータ収集を企む中国はAI開発に参戦、情報覇権を狙う。
追い詰められたアメリカは量子コンピューターで起死回生を図れるのか? 日本の技術力がこのAI戦争のカギを握る!
世界中の人々の通信や家庭での会話を監視し、不穏分子をAIで予測して事前に取り除き、AIで言論・情報制御を行い、民主主義国家の有権者の投票行動をコントロールしていこうという流れが世界的に起こっている。
イギリスのEU離脱の国民投票では、実際にSNSから収集されたデータから個人の政治的嗜好が解析され、保守派、リベラル派、ノンポリ層というように分類がなされて、民主主義の根幹となる投票行動に利用された。そこからさらに言論を統制し、一方に都合の良い情報しか出さなければ、有権者の投票行動に影響を与えられることは理論的に可能なのである。(本文より)
序章 米中AI戦争の幕開け
第1章 AI戦争の真実
第2章 AIの進化で実現する『1984年』の世界
第3章 牙をむいた中国のグレート・ファイアウォール
第4章 繰り広げられる技術合戦
第5章 デジタル冷静のカギは「暗号技術」
第6章 中国の情報覇権に立ち向かう日本とアメリカ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ta_chanko
12
にわかに信じがたいが、平和ボケした日本人が気付かない間に、中国共産党の魔の手がネット空間に伸びてきているという話。SNS情報はほぼ、米中に筒抜けだと思ったほうがよい。いつの間にか「1984」のビッグブラザーに支配されないように、リテラシーを高めていく必要がある。AI(統計に基づく解析)に対抗するには、ヒューマン・インテリジェンス。京都人のようなアナログ・コミュニケーション。「八百万の神」のような超自我をもつことも大事。日本はもう一度、半導体生産を。2020/04/29
funuu
8
深田なー萌絵 ホリエモン 藤井一良 橋下徹で検索するといろいろ炎上話が出てくる。最近ではマスクのTwitter買収もマスクは中国から支援をえているとの話で盛り上げている。経歴も短大大学外資系金融機関アイドルと百花騒乱。頭のいい知恵のある感じ。やはりサイバー分野は素人にはわからないのでこの分野に特化した商法。「世界に13台しかないルートサーバー」などの知識ははじめて知った。中国共産党の知り合いからFBI CIAなんでもござれの人脈披露。中国のサイバー支配はありそうと思わす本。2022/04/29
ふみふみ
8
中共のデジタルデータ諜報インフラとAIによるリアル「1984年」の世界。AIにできることの実際や軍事技術としての半導体、暗号技術、そして中国のグレートファイアウォール事情、思想誘導するSNS等読み応え十分、デジタル時代を生きる全ての人に読んでほしい教養本とも言える内容です。又、本書がジャーナリストの著作と一線を画すのは著者が自身の会社を中国工作員に乗っ取られかけ、サイバー攻撃を受け、通産省と警察も頼りにならず最後はCIAに助けを求めたという米中デジタル戦争の当事者であるということに尽きると思います。 2020/02/20
sakadonohito
7
約6年前の本著ではAIは情報の処理はできても理解はできない。感情がないから感動させる音楽や絵画は創作できないと論じていた。今はどうなんだろう。分かりやすい具体例ではあるけど、女性である著者が仕事で引き合いのあったAVのモザイク処理自動化について真面目に難易度を語っているのがちょっと面白かった。AIを活用できる業界ではAIに指示を出す一部の上流労働者とAIのアウトプットを確認・検証する多数の下流労働者に分かれるのでしょう。2025/03/19
dai267712
7
専門的な言葉が多くてなかなか難しい内容でしたけど、AIについて詳しく書かれていたので大変参考になりました。また、中国共産党の脅威についても、知らないことがたくさんあって大変驚いた事と、我が国の対応が全く追いついてない実態には呆れてしまいました。今後の展開を注視したいと思います。2020/02/18
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