パリのすてきなおじさん

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パリのすてきなおじさん

  • 著者名:金井真紀/広岡裕児
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 柏書房(2019/12発売)
  • 初夏を満喫!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン (~5/18)
  • ポイント 400pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784760149117

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内容説明

難民問題、テロ事件、差別の歴史……。 世界は混沌としていて、人生はほろ苦い。 だけどパリのおじさんは、今日も空を見上げる。 軽くて、深くて、愛おしい、おじさんインタビュー&スケッチ集
中島京子さん推薦! 「パリは人種のるつぼ、おじさんのサラダボウルだ。 読めば21世紀の隣人の姿が浮かび上がり、 クスクスも赤ワインも、より味わい深くなる。」
★推薦の言葉
<推薦のことば>

中島京子さん(作家、『小さなおうち』『ゴースト』)
「パリは人種のるつぼ、おじさんのサラダボウルだ。
読めば21世紀の隣人の姿が浮かび上がり、
クスクスも赤ワインも、より味わい深くなる。」


栗原康さん(政治学者、『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』『死してなお踊れ 一遍上人伝』)
「こんにちは、アンジェリーナ・ジョリーです。パリのおじさんは名言をはく。
「ギャンブルしない人間は信用できない」。「人生を学んでいるあいだに手遅れになる」。
生きることはギャンブルだ。いま死んでもいい、そう思えることしかやっちゃいけない。
人生に地図なんてない、学ぶな。木をみず、森をみず。いくぜ、ミスター無責任。チンチン!」


井上哲也さん(大垣書店高槻店・副店長)
「金井真紀さんの言霊(ことだま)には、街の鼓動、人の息吹を感じさせる魔力がある。
頁を開いた瞬間、まるでその場に居合わせているかの如く、眼前にパリの街並みと粋で面白いおじさん達の姿が広がる。 どこから読んでも、楽ししいし、どの掌編も珠玉。
本当にさらっと読めちゃううのだけど、奥底には、現在のパリ、いや世界が抱える深淵なテーマが潜んでいたりする。
パリのおじさんも恰好良いけど、一番すてきなのは言葉の魔法使い〈金井真紀〉だと大阪のおじさんは思うよw」


伊藤詩織さん(ジャーナリスト、『Black Box』)
「登場するおじさんの多くは地位や人種と関係なく、
それぞれの人生、自分自身を受け入れています。そして他人と違うことを恐れていません。
日本も男女問わずそういう人が増えればいいなと思います」


星野智幸さん(小説家、『俺俺』『呪文』『のこった もう、相撲ファンを引退しない』)
「ヘビーな経験も軽やかな生き方も、金井さんの筆にかかると、等しく豊かな人生として描かれる。誰の人生でも価値は同じなんだな、という真実を実感させてくれる吟遊の書。」


安田浩一さん(ジャーナリスト、『ネットと愛国』『ルポ 外国人『隷属』労働者』)
「すてきなおじさん」の話を通して、パリの様々な風景が浮かび上がってきます。
街の豊かな表情が見えてきます。弾んだ声が聞こえてきます。せつない息遣いも響きます。
おじさんたちの知恵と信念と生きざまが、パリに色彩を与えています。
金井真紀さんの味わい深い文章とスケッチで、読者はきっと、これまで知らなかったパリを「発見」することができるはずです。」

飯間浩明さん(国語辞典編纂者、『小説の言葉尻をとらえてみた』)
「昆虫採集のよう、と言ったら取材対象に失礼だろうか。金井さんによる「パリのおじさん採集」。集められたおじさんの実例を眺めていくと、パリそのものが分かり、フランスの現状がどうなっているかも臨場感を伴って伝わってくる」


★「王様のブランチ」「朝日新聞」「NHKラジオ」などで紹介!
NHKラジオ「かれんスタイル」 金井真紀ゲスト出演(2018/11/16)
朝日新聞 折々のことばで紹介(11/22付朝刊) 日経新聞 陣野俊史氏による書評掲載(11/30夕刊)
HONZ 鰐部祥平氏による書評掲載(12/8)
週刊新潮 東えりか氏による書評掲載(12/7発売号)
週刊金曜日 石井千湖氏による書評掲載(12/8発売号)
ダ・ヴィンチニュース ガンガーラ田津美氏による書評(12/28)
週刊女性 南陀楼綾繁氏による著者インタビュー掲載(12月/年末合併号)
anan 瀧井朝世による書評インタビュー掲載(2018/1/12発売号)
毎日新聞 著者インタビュー掲載(1/14)
J-WAVE「RADIO DONUTS]
金井真紀出演(2018/1/15放送)
プレジデント 伊藤詩織氏による著者インタビュー掲載(1/15発売号)
2nd 渡辺祐氏による書評掲載(2018年3月号)
NHKラジオ「すっぴん! 」 金井真紀・広岡裕児出演(1/22)
日経ビジネス 河野通和氏による書評(1/22発売号)
TBS系「王様のブランチ」で特集(2/17放送)

目次

はじめに(金井真紀)

第1章 おしゃれなおじさん
 白と黒にこだわる絵描き/イタリアに通う弁護士/十着しか服を持たない男/アフリカ人街のか
 つら屋/LGBTセンターのボランティア
 <ちょっと寄り道>カルチェ・ラタンの古本屋

第2章 アートなおじさん
 旅するギター作家/下町の彫金師/小劇場の喜劇役者/モンマルトルの老画家
 <ちょっと寄り道>フリーメイソン博物館

第3章 おいしいおじさん
 元マーケターのワイン屋/老舗クスクス屋の店主/星付きレストランのシェフ/カレー屋街のタ
 ミル人
 <ちょっと寄り道>パリの地下散歩

第4章 あそぶおじさん
 ボールを蹴るベルベル人/PSGファンが集まるバーの店主/カフェで出会った競馬の達人/パリ
 在住四十年の日本人ジャーナリスト/競馬場に通う元警官
 <ちょっと寄り道>大統領選挙、候補者集会めぐり

第5章 はたらくおじさん
 マリの出稼ぎコンシェルジュ/アラブのお菓子を売るユダヤ人/ポルトガルから来た塗装工/中
 国・青田出身の出版人
 <ちょっと寄り道>同時多発テロの現場へ

第6章 いまを生きるおじさん
 「隠れた子ども」だった人/難民申請中のスーダン人/難民支援団体の事務局長/イラクから逃
 げてきたクルド人/大衆紙「パリジャン」の記者/癌の研究をしていたベトナム人
 <ちょっと寄り道>泡沫候補!

取材後記(広岡裕児)
あとがき(金井真紀)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kanegon69@凍結中

128
パリに在住する実に様々な人種・状況のおじさんに体当たり取材で話を聞き出している。こだわりの強い職人のおじさん、おしゃれなおじさん、モンマントルで最後の一人の画家のおじさん。。中でもナチスドイツが暗躍した時代にユダヤ人一家の中で一人生き残ったおじさんの話は心に響きました。そしてベトナムから難民で来たおじさんに「人生で大切なことは?」と聞くと、「「いま、このときを味わうこと。大事なのは将来ではなく、今この瞬間に大事なものをちゃんと愛すること」と即答。人種のるつぼのパリはおじさん達の様々な想いで今日もある。2019/08/16

けんとまん1007

89
100人100様。人それぞれ、生き方があり、営みがある。喜怒哀楽を抱えながら、楽しむことというのか、楽しめることなんだろうと思う。表現の仕方は、いろいろあるし、だからいいのだと思う。何かやってみること、続けてもいい、変えてみてもいい、そこで一歩踏み出すことが、表情や佇まいになって表れる。果たして、自分はどうだろう・・・と考えると、楽しめている部分が多いのではと思える自分がいる。2023/08/13

コットン

69
おじさん達を愛らしく描く絵が素敵なitoさんのオススメ本。各々の人物像も上っ面で終わっていないのは、多分事前のリサーチがしっかりしているからと思われる。ルネサンス期の装飾品から草間彌生の作品まで世界中から依頼が来るという修理専門シズラー(彫金師)のフレデリックの話や、「絵の価格=画家の格付け」という芸術が経済に蹂躙されたと言っているモンマルトルの老画家アンリの話が心に残る。2019/12/01

よこたん

59
“バスの運転手さんでも、パン屋のレジ係でも、気持ちよくはたらいている人には、独特の光がさしている。” パリじゃなくても、思わず目で追ってしまう佇まいのお方、いるいる! 勝手な先入観でいかにもフランス人的風貌のお洒落さんを集めているのかと思っていたらいい意味で裏切られた。インタビューとおじさんのスケッチ画は、どの方も個性的。肌の色も、いでたちも、年代も、出身地も、暮らし向きも、背負ってきた歴史も様々だけれど、みんな現在を生きている。難民・移民問題や、特にユダヤの「隠れた子ども」だった人の話には胸が詰まった。2018/05/14

ぶんこ

57
案内をされた広岡さんの編集後記に「この旅は、人間というもの、生きるということの破片を集める旅だった。」と書かれていたのが、この本をよく表しています。単なる街のすてきなおじさん紹介ではなく、移民、難民、宗教、民族の違う人々が多く住んでいるパリならではの問題が浮き彫りになっていて驚きました。「人間には人を憎む気持ちがある。権力者がそれを奨励する」というユダヤ人(隠れた子ども)の生き残りのご老人の言葉が胸に刺さりました。憎まず「人は変われる」と受け入れて仲良くできることに感動しました。2018/12/31

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