宝島社文庫<br> 女王はかえらない

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宝島社文庫
女王はかえらない

  • 著者名:降田天【著】
  • 価格 ¥737(本体¥670)
  • 宝島社(2020/01発売)
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  • ISBN:9784800249999

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内容説明

小学三年生のぼくのクラスでは、マキが女王として君臨し、スクール・カーストの頂点に立っていた。しかし、東京からやってきた美しい転校生・エリカの出現で、教室内のパワーバランスは崩れ、クラスメイトたちを巻き込んだ激しい権力闘争が始まった。そして夏祭りの日、ぼくたちにとって忘れられないような事件が起こる――。伏線が張りめぐらされた、少女たちの残酷で切ない学園ミステリー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

297
まずまず。今のスクールカーストというものが、リアルに感じられないせいもあり、女王2人の絶対性に違和感。特に男子生徒の大人しさ。女子内の覇権争いであればともかく、クラス全体のトップポジション争いであれば、必ず腕力にものを言わせて男子の介入がある。というのが私の経験からの推測。片田舎で低学年であるほど尚更だろう。とは言うものの、面白かったのは第一部。第二部以降はちょっと見飽きたパターンもあり、変にトリックを駆使しようとせずに、ずっと小学生目線のままで女王の失脚とクラスの崩壊を描いてもらった方が好きだった。2016/08/01

takaC

150
もとの題は『女王はふりかえらない』だったらしい。うーん「孵らない」かと思っていたのは的外れだったのか。しかし単行本からの加筆修正部分はほとんど気がつけなかった。前回そんないい加減な読み方してたつもりはないんだけどな。2016/10/10

ちょこまーぶる

127
心が萎縮してしまった一冊でした。萎縮した理由は、自分自身が経験の無いスクール・カーストという階級闘争の醜さを垣間見たからかな。そして、先生の無能さにも腹立たしくて、かなりのストレスを感じながら読みましたね。今の小学生の世界の現実なんでしょうかね?こんな本を読んでしまうと、小学生と接することへの怖さも感じるし、彼らを取り巻く大人たちが振り回されて右往左往する姿も想像できますね。でも、そうは言っても大賞受賞作なので、ストレスを感じながらも楽しい読書でしたよ。2018/08/20

hnzwd

92
小学校の教室内パワーゲームが描かれる前半と、裏側の真実に迫るラスト。この二つが良い出来なだけに、中盤の存在感が薄いのかな。。序盤・終盤の面白さは間違いないし、テンション上がります。終章の意外性も十分。伏線も回収しきりましたし、きっちりミステリでした。2016/01/28

JKD

86
マキvsエリカの救いようのない抗争劇は子供らしからぬ残酷さでグイグイ引き込まれ、第二部では教師目線で子供相手に一触即発の緊張感が漂う。後半おや?と思いつつ第三部へ。極めつけの第三部ではトリックがどんどん明かされていくから、ある意味爽快。大仕掛けの中に小爆弾が散りばめられている読み応え抜群の一冊でした。2016/01/23

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