内容説明
80歳の親が収入のない50歳の子どもを支えている「8050問題」。親が死ぬと、子どもも死んでしまうケースが多発。長期高年齢化するひきこもり当事者たちの現状を徹底リポートする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大阪魂
33
図書館本。80歳になった親と50歳になった引きこもりの子。親の年金とかで暮らしてるうちはいいけど、親がなくなってしもたら…親の死体と何か月も暮らしてたって事件が発生したりしてるけど、40歳以上の引きこもりは60万人以上ってことで、この問題はこれからどんどんでてきそう…この本は「就労へ」から「生きてるだけでいいんだよ」への転換が大事って。コミカフェなど地域で当事者や家族が集える場所、生産性でなく人との関わりで評価する「連携」支援、39歳以下対象の支援制度の40歳以上への拡充…孤立死のない世の中にしやんとね…2020/06/21
ゆう。
23
ひきこもりを自己責任にしてはならない。また、犯罪とひきこもりを安易に結びつけるのも間違っている。8050問題は、SOSを発信したくても精度の狭間で社会から見放され、また発信すること自体が恥だとする社会問題である。そのままがいいと寛容する社会が求められている。2020/02/03
崩紫サロメ
17
8050、つまり80代の親と50代のひきこもり状態にある子の問題を扱っている。従来引きこもりは若い世代の問題として扱われてきており、現在も支援は39歳まで、などというところも多い。これら高齢のひきこもりが可視化されてこなかった、また彼ら親子ともども追い込んでいった原因は、ひきこもりを「恥」とする日本の風土にあるという。暗い話が続くが、ひきこもりから脱した人々による活動を通して見えてくるのは、従来の「恥」の文化を変えていく新たなネットワークだろう。2020/01/28
カタコッタ
14
解決するのが難しい問題。根が深く立たいることの出来ない事が多すぎる。既に痛ましい事件も起きてしまっている。これは大変な問題です。2021/10/10
マリモ
14
去年の川崎通魔殺傷事件が元になって引きこもりの問題がまた再熱していたけど、その時の引きこもりに対するイメージが犯罪者のように写っていた。しかしそれは違って物凄くマジメで優しい人達だった。著者は長年引きこもりに対する取材を行なっているのでそれがよくわかっている。もしこのまま何も手を打たなければ大変なことになる。2020/07/09