闘将 to 四面楚歌  ”西楚の覇王”も人望が盛衰を分かつ

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闘将 to 四面楚歌  ”西楚の覇王”も人望が盛衰を分かつ


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内容説明

歴史は事実のままをを記録すべきであり、一方 文学には想像・創作が必要である。
歴史を書く場合は、根拠に基づき実際の状況に基づいて事象の真実を求める。対して文学創作の場合は風説や遺品をもとに、興味深い編集に創作ができる。
もし歴史を書く時文学的な創作の手法を使って風説などを元に想像し、自分の意図を加えれば、例えば勝負を逆さまにすることも可能である。著者程歩はそれを”文史の乱”と呼び、文学と史学とを明確に分けなければならないと言う。
例えば、司馬遷の『史記』の場合、当該本で主に検討した『項羽本紀』では、項羽軍は三回も<ショウ水を渡って鉅鹿を救援しようとした>が、三回とも成功できず?水より南まで撤退したとの記述があるが、司馬遷は項羽が章邯を大敗させたと書いている。また『四面楚歌』についても、項羽は孤立無援の人となり、西楚国もすでに劉邦に全部占領された結果なのだが、司馬氏はその失敗の因は=曹咎が成皐を失い、劉邦が約束を破ったから=など一連の言い訳をつけている。
これは司馬遷の”文史の乱”ではないかと、史実に創作が入ったと考えている。
本書ほか『真』シリーズ「真秦始皇」「真李斯」はそれぞれの”文史の乱”について著者が熟考を重ねた結果の陳述である。