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内容説明
「美しさ」そのものに潜む危険! 芸術作品が政治利用されることの危険についてはあらゆる本で論じられてきましたが、本書は、「美」あるいはそれを感じる感性そのものに潜む危険を解き明かした一冊です。第1部では高村光太郎の詩「必死の時」やジブリ映画「風立ちぬ」を例に、「美」は人を幻惑し、判断をくるわせてしまうことを説き、第2部ではトマス・マンの『魔の山』で描写された結核患者の美や戦時中の「散華」を例に、「美」が負を正に反転させてしまう恐ろしさについて論じます。いわば、「美学」という学問の画期的な実践編です。
目次
序章 美と感性についての基礎理論
第一部 美は眩惑する(第一章 「美に生きる」(高村光太郎)ことの危険
第二章 アニメ『風立ちぬ』の「美しい飛行機」)
第二部 感性は悪を美にする(第三章 結核の美的表象
第四章 「散華」の比喩と軍歌〈同期の桜〉)
あとがき
参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ハチ
13
美学からの提案て、なかなか今まで無かったんじゃないですか。斬新な視座からの危険注意信号だったので、興味深く読んだ。今、美学・美意識・芸術の再評価が高まり関連書籍も多い中、かつ自分の読書も芸術に傾いていたから余計、多角的な視点を得られた。2019/10/16
奏市
12
感性だけで物事を判断せず、知性・理性を用いることの必要性を説いた書。予想より理屈重視の内容で難しい部分もあった。美が危険など考えたこともなかったが、美もしくは美化が人を死に追いやることがあるというのは、説得性があった。端的な例は、桜のように散った特攻隊。遠藤先生の『白い人』で悪の魅力に陶酔しかけたのは、美の持つ作用だったのかも。ヨーロッパを中心に「結核という病が(特に性的に)魅力的に、また芸術家風にするという固定観念が蔓延した」時代があったとは驚き。病に限らず、負をもつから美しいってことはあるかと思う。 2020/01/18
大先生
11
「美」の危険性を説いた本ですが、哲学的で難しい。【美は人を眩惑し悪を隠すが、更に進んで感性の統合反転作用により悪を美化してしまう。具体的に言えば、結核患者や戦時中の散華に「美」を感じようとしてしまう危険がある。だから、感性は理性と知性によって監視・検証されなければならない。】分かるような分からないような(笑)ところで、高村光太郎は戦争賛美の詩を世に送り出してしまったことを反省し、山田耕筰は反省しなかったそうです。2025/10/20
pppともろー
8
現代では高い価値が与えられがちな「美と感性」の負の側面。感性が暴走し理性と知性が働かなくなるときが危険。高村光太郎や宮崎駿の『風立ちぬ』、「散華」。面白い考察。2020/03/15
星辺気楽
4
哲学的な文章で難解であるが、「美しい」事象には危険な要素が含まれているという現代人に警鐘を鳴らす一冊。2019/11/25
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