内容説明
テキサスの田舎町に、母と妹と三人で暮らす少女リバティ。憧れている少年との淡くせつない初恋が終わりを迎えるころ、最愛の母を事故で失った。リバティは幼い妹を抱え、生活に追われながらも、美容師になる夢を叶える。都会の一流店で働きはじめた彼女の顧客となったのは、初老の実業家。二人は年齢も性別も超えて友情を育んでいたが、ある日、大怪我を負い日常生活に支障をきたした実業家から、住みこみの秘書にならないかとの申し出が。貧しいアパートから大豪邸へと、生活の一変したリバティに対して、財産目当てと疑い、冷たくあたる長男ゲイジ。反目しあっていた二人だったが、次第に互いの魅力に気づき惹かれあっていく。ところが突然、少女のころ憧れていた少年が、成功した実業家となってリバティの前に現れ、愛を告げる…「私が望んでいるのは、どちらとの未来なの?」著者渾身の傑作コンテンポラリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
菫子
24
トラヴィス家シリーズ１作目（原題 Sugar Daddy）単なる甘いロマンスだけでなく人生の苦楽をヒロインと共に味わったかのような読みごたえのある素晴らしい本でした。とくに前半は辛い出来事がつづき貧富の差等の社会の歪みをリアルに感じて読むのが苦しくなってしまいましたが、後半は怒濤の展開に胸が高鳴りラストでは数々の伏線がすべて回収されて大きな幸せが押し寄せてきました。この作者のヒストリカル作品とは違う現実味のある幸せ感です。２人の男性どちらも甲乙つけがたく魅力的だったので続編「幸せの宿る場所」も読みます！2017/09/29
イヴ＠乗馬に夢中
17
トラヴィス1.テキサスの貧乏トレーラーハウスで生きるヒロイン、リバティの人生録。半分までロマンスは少なめ。 とにかくリバティの人生が気の毒だった。両親の死を乗り越え、妹の世話、誰に対しても献身的で立派に生きていく。小さい時に不幸を味わうと本当に強いんだよね。誤った方向へ行く人もいるけどリバティは本当にすごい！ヒーロであり長男のゲイルはいい男!父の面倒をしっかり見るし、ハーディとの時間を与えてげたし、ラストも不平を言わず、本当に素敵だった。ロマンスというより人生論、自己啓発本としておすすめ。2018/04/09
veri
16
身も心もとろかせるようなその愛し方に涙が出る。格好良すぎるよ…偶然テキサス男が続いたけれど、この魅力は何⁉︎芯から労わるような愛情があって言葉がない。リバティも良い子すぎて…そして、彼も幸せになってほしいなぁ。親を選ぶことはできないけど、自分の人生を選択することはできるのかもしれない。人生は本当は選択の連続で、いつだってきっと選択肢があるのだろうなと思わせてくれました。いろんな事に疲れ果てても闘わなきゃいけない場面は少なからずあるけど、そんな時に励みになってくれるような作品でした。読めてよかった…‼︎2016/06/01
ＫＡＺＵ@ 《フィフティシェイズ・フォーエバー》
15
トラヴィス家シリーズ① なのに肝心のトラヴィスがなかなか出てこない(@_@) 中盤からようやく登場したと思ったら、どんどんどんどん色々あって一気読み。待った甲斐あったわー(☆▽☆)2022/02/13
だむ
13
リサクレ初のコンテンポラリー作品。長さを感じさせない面白さで一気読み♪ヒロインの波乱万丈の半生が綴られていく。母との貧しい暮らし、初恋の人との出会いと別れ、妹の誕生、母の死、幼い妹を抱えてのギリギリの生活。一流美容店で働き始めた彼女が偶然出会う初老の実業家。そこから彼女の人生が変わっていく。何故彼が彼女に目を留めたのか分かるのは終盤になってから。そしてロマンスからも目が離せなかった。ゲイジかハーディかで揺れるヒロイン。ヒーロー男前だったなぁ♡ 妹を守るため頑張ってきたヒロインに幸せが訪れて本当に良かった！2020/05/10
