内容説明
19世紀ロンドン。30歳の誕生日を目前にして、女流作家アマンダは、ある決心をした。記念すべき誕生日に、「男娼」と初体験をすることに決めたのだ。約束の時刻。現れたのは、イメージしていた「プロ」には似つかわしくない、知的で、どこか危険な感じのする美貌の青年だった。いったい、どういうこと？しかし、短く甘いひと時を過ごすと、青年は名も告げず、「夢の途中」で立ち去った。数日後のあるパーティーで、アマンダの前に再びその青年が現れた。実は、彼こそがアマンダの最も嫌う急成長の出版社の社長、ジャック・デヴリンだったのだ。ジャックはアマンダにある出版計画をもちかけるが……二人の一筋縄ではゆかない恋の行方は！？
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ＫＡＺＵ@ 《フィフティシェイズ・フォーエバー》
26
面白かった。そして、ボウ・ストリートシリーズ③に出ていた、ジェンマも出て来て、懐かしさもプラス。でも、衣装や馬車、ディナーの描写がなければとてもヒストリカルとは思えない。ほぼ現代に近い。なので、変な違和感がずっとつきまとっていた感じ。2020/03/16
だむ
21
いや～良かった！これ好き♡ 30歳の誕生日に自分へのプレゼントとして男娼との初体験を目論む作家のヒロイン。やってきたのは危険な香りのする美貌の男性。そして甘～い一夜を過ごす。が！彼は男娼ではなく出版社社長だった――。ドキドキ展開から始まる物語。ぽっちゃりオールドミスと影のあるヒーロー。等身大な2人に親近感を覚えた。そしてホットシーンが色々スゴかったよ～♥ でも何より良かったのはヒロインのキャリアを尊重して対等なパートナーになるヒーロー。あの時代にそれをやり遂げた彼は素晴らしい！満足な読後感♪2020/01/04
Miyuki_fsog
16
いやぁ、面白かった‼まぁ、焦れったくはあったけど…それも、読んでるこっちの胸が痛くなる程に(。>д<) ヒストリカルなんだけど、ヒーローは今時のCEOみたく感じてしまった‼もちろん、ステキだったけど❤2016/10/16
seri
16
19世紀のロンドンが舞台のヒストリカルロマンス。30歳の誕生日に男娼を買おうとする知的で思い切ったオールドミスなヒロインと悪名高いやり手の青年実業家。人物描写に隙がなくて丁寧で、一気に引き込まれました。この時代の出版業界事情も貸本屋とか興味深かった。2人とも現代的な価値観で、それをこの時代に貫くことの大変さが際立ちます。オールドミスであることなどで少なからず心の傷を持つヒロインと、壮絶な幼年時代で幸福から遠いヒーロー、惹かれあってるのにすんなりいかないのはじれったいですが、そこがいい。素敵な作品でした。2013/08/01
mayama@読書生活自由型
6
ヒストリカルでなくても良かったかもなお話なのですが、時代の様々なしがらみや当時の常識が二人の関係の枷になることで、お互いが稀有で特別な存在であることをさらに強調していて良いです。周囲の目や価値観に囚われることなく二人で常識をぶっ壊せ、なとこがいいですねー。『世界に火を点けてやれ、僕が君にマッチを渡す』という台詞にしびれました。ラブシーンでの台詞ではないところがまた・・対等な立場で彼女を愛して信頼していることが伝わる素敵な場面でした。年下なのを気にしてましたけど（笑）器の大きさが半端ない彼が素敵でした。2012/05/26
