内容説明
殺人罪で祖国ロシアを追われ、ロンドンへと亡命したニコラス公爵。7年の歳月が流れ、彼は生まれもっての美貌と桁外れの財力でロンドン社交界の女性を虜にしていた。しかしニコラスの心は誰にも揺らぐことはなかった。ただ一人、エマをのぞいては。ロシアの伝説の火の鳥のごとく真赤な髪をなびかせる彼女は、ストークハースト家の令嬢。出会った頃はまだおてんばだった少女も、いまや美しい大人の女性へと成長していた。彼女と結ばれることこそ運命―。エマと出逢った瞬間からそう信じ、ようやくその想いは実を結んだ。しかし、氷の心を持つことで過酷な人生を生き抜き、手段を選ばず欲しいものを手に入れてきた彼には、本当に手に入れたいエマの心も、愛し方さえもわからず…。暗い一族の歴史を背負う、冷酷なロシア貴公子が最後にたどりついた愛とは!?―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
18
前作では悪役としか思えなかった男子と、彼に12歳の頃に見初められた女子のロマンスなんですが、まず結婚までが早い!そして…恐ろしいほど不幸な時代が長い!とにかくロシアについてよく調べて合って面白かった。ロシア史の本を久々に読みたくなりました。2016/07/17
rokoroko
11
前作を再読したので探してきた。わわこれも綺麗な本。読みあぐねた・・リサ・クレイパスの作品にはこんな風な編集者?とかの意見を取り入れてまとまりが付かなくなったのがあるけどこれもそう。ダメだこれはひどい2020/04/15
なつき
8
前作の主人公があんまり好きではなかったけど、長身で赤毛の娘がどんなヒロインになってあの曲者ニコラスとどんなロマンスを繰り広げるのかと買ってみましたが・・・惜しい。ヒロインの設定が多すぎて活かしきれていないというか、長身で赤毛で美人でないことにコンプレックスがあって、動物愛好家でベジタリアン・・・ここまで盛らなくてもいいだろうと。対するニコラスは好みなんですが、前世は追体験くらいでよくないかなあ。「前世=今の彼」はいろんな意味で微妙。それまでのニコライはどこにいったんだ?2012/02/12
dama
7
得体の知れないエキゾチックな黄金色のロシアのイメージ。ハッピーエンド必定のロマンスに挿入された悲恋。寒い中でのロマンスというのは何だか燃えます。(温度差か?)それだけに前世のほうが素敵に思えてしまうのが少々難ではありますが、所々にクレイパスお得意の細々した萌え要素も垣間見え、ヒロインの成長譚でもあり…色々試行錯誤の時期だったのかもしれません。基本的にみんな働き者なクレイパスヒーローのなかでは一番なにしてるかわかんない感じのニコラス。投資とかもしてるのでしょうが、宝石換金してる召使いの姿が浮かびます(笑 2018/04/30
みータン
7
1995年原作だから…まだ初期の頃の作品?。でもデレクの作品が1994年作品だったから悪くはないハズなのに。初期の頃の意欲作のように感じました。リサ・クレイパス作品らしさもあって面白く読める半面、ちょっとスベッテル感があり終盤で手が止まってしまった^^;H&Hともに魅力があまり伝わってこないしロマンスもどうも違和感が…。また古川奈々子さんの訳でリサ・クレイパス読みたいなぁ…。辛口ゴメンナサイ。でもガックリ来ちゃって;;★22012/02/14