内容説明
いったい、万葉集って何なの? 「令和」という元号のルーツになった万葉集。学生時代に習ったことはあるけれど、「とにかく昔の歌がたくさん入っているものでしょ」なんて思っている人も多いかもしれません。でも万葉集の魅力って、それだけではないんです。万葉集には、天皇の歌から身分の低い者の歌、時の権力者から女性の歌まで、幅広い歌がひとつに編まれています。政治手腕のある女帝から不倫カップル、反乱の首謀者やお酒好きの軍人……。多様な詠み人たちの世界をのぞけば、日本人の心の歴史がわかります。本書では、万葉の時代に生きた人々の生活や詠まれた歌の情景を、マンガを使って解説しました。当時の歴史や文化的背景、人間関係なども、図解や写真を使ってなるべく捉えやすくしています。万葉集に触れたことがない人も、学生時代に習ったことがある人も、これから学ぶ人も、楽しんで学んでいただける一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
*+:。.もも.。:+*
10
あとがきで「これまでずいぶん意地悪なことをされてきた。はじめてのマンガ中心の本の製作で意地悪な学界の先生たちからどんなことをいわれるか」 って恨みごとを言ってるけど、そんな気持ちが滲み出ちゃったのか中途半端な印象。「マンガでわかる」と銘打ってるんだからもっとマンガが多めのほうがわかりやすかったんじゃないか?思い切りが足りない読後感。2020/02/06
荒野の狼
2
見開きの2ページで一つの歌を紹介し、歌人や言葉の意味、歴史などの解説を付す万葉集に興味をもってもらうことを目的とした本。カラーページもあり、ここには漫画の他、ゆかりの地、花、衣装などが紹介。魅力は本のタイトルにもあるマンガであるが、これはすべての歌についているわけではなく、代表的な歌に、その成立・背景が理解できるコミカルな2ページほどの漫画がついている。取り上げられている歌人で本書の中心となるのは、大伴家持とその伯母大伴坂上郎女(さかのうえのいらつめ)。2021/10/30
MoKA
1
活字から入ったら絶対に挫折する確信があったから、漫画から入門してみた。 今と昔で文化も暮らしも何もかも違うが、それでもそこに生きる人たちの心には、千年経っても巡り巡って変わらない想いがあるのだなと月並みだけども大切だと思える気分になれた。2020/09/06
ゼロ投資大学
0
およそ1300年前に生きた日本人が当時の生活や恋愛について語った"声の缶詰"。天皇から庶民まで幅広い家柄の人の詞が綴られているだけあって、当時の生活や慣習をはっきりとうかがい知ることができる。2022/12/14