内容説明
祖父の後を継いだ新卒女子の診療所生活は?
大学の獣医学部を卒業したばかりの、新米獣医師コハル。春からは晴れて田舎の瑞杜町で、獣医である祖父の診療所を手伝おうとしていた矢先、頼みの綱にして仕事の大先輩だった祖父が急逝してしまう。
急遽、跡継ぎとしてたったひとりで診療所を再開することになったコハルのもとに、再開初日に急患がやってくる。それは血まみれの黒犬で、自分のことを「蒼灯(そうび)」だと名乗った。「まさかしゃべる犬が診療にくるなんて!?」と内心大パニックのコハル。なんとか傷口の縫合手術をやってのけたその翌日、診療所の台所には当然のような顔で朝食を作る見知らぬ青年の姿が……。
「妖怪って知ってる? 結構あちこちにいるんだよ。人間が気付かないだけで」――あっさり言ってのける青年・蒼灯の言葉どおり、それからの診療所には、ごく普通の患畜に混ざって、いろいろな妖怪が訪れてくるように。蒼灯の説明によれば、そもそもコハルの亡き祖父のアキトモが、彼らの間では有名な存在で、獣医の傍ら妖怪の診療もしていたというのだ。動物の診療もままならない新米獣医だというのに、未知の存在である妖怪の面倒までみることになったコハルの運命は……?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダージリン
34
「ルルル文庫」でよく読んでいた作者様で、懐かしかったです♪ ヒロインのコハルと妖怪達の距離感がとても心地好かった。続きもあると嬉しいです!2019/12/24
み
22
う~ん、タイトルに期待しすぎちゃったんでしょうか。ちと楽しめず(^^;2020/10/09
しぇん
19
KindleUnlimitedで。亡き祖父の動物診療所を継いだら妖怪も来る診療所で…。過去話などは想像通りだったし、あっさり目の読み応えでした。ねこまたのお話の飼い主夫婦は、少し無理がありすぎるきがしましたが。というか、これで和解できても、これはこれでどうなんだ?と2023/10/08
にゃうぴょん
10
妖怪達が個性的でそれぞれとの出会いからコハルの成長が感じられて良かったです。家守達が可愛いです。続きがあれば読みたいです。2020/03/29
mariann
9
サクサクと読めたんだけど色々物足りない。 獣医の具体的な描写がもっと欲しいし強くなりたい主人公の気持ちの変化や蒼灯の内情などもう少し色を足して欲しい。蒼灯、莉赫。難しいけど綺麗な名前だと思った。キャラが立っているのも良かったです。けれど続きがあれば読むかと言えば無いかも。2020/07/06