講談社選書メチエ<br> 西田幾多郎の哲学=絶対無の場所とは何か

個数:1
紙書籍版価格
¥2,365
  • 電子書籍
  • Reader

講談社選書メチエ
西田幾多郎の哲学=絶対無の場所とは何か

  • 著者名:中村昇【著】
  • 価格 ¥2,310(本体¥2,100)
  • 講談社(2019/12発売)
  • ポイント 21pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065182789

ファイル: /

内容説明

『善の研究』から「場所の哲学」へ――。西田の哲学遍歴は「場所の哲学」にいたって、ついに独創的な境地にいたったとされる。『善の研究』の冒頭に出てくる「純粋経験」からはじまって、後期の「絶対無の場所」にいたる思考とは、どのようなものなのか。近年とみに影響関係が指摘されるベルクソンとの関係、あるいは仏教の時間論と西田の時間論の共通点と相違。フッサールやレヴィナス、あるいは鈴木大拙、井筒俊彦にいたるまで、あるいは量子論との相関など、様々な角度から丁寧に参照しつつ、著者はするどい考察を繰り広げて、独自のスタイルで西田の本質に迫っていく。それは西田自身の言葉をかりれば、さながら「悪戦苦闘のドッキュメント」の様相を呈しつつも、きわめて鮮明に、西田哲学の真のすがたが浮かび上がってくる。「存在と無」(=あるとない)という、われわれがごく日常的に想定する対立の以前に、「場所」というものを考え、そこに人間の根本をみようとした近代日本哲学の巨峰を、これまでにない明解な叙述で味わい尽くす力作!

目次

序 悲哀について
第一章 純粋経験
第二章 超越、大拙、趙州
第三章 ベルクソン、フッサール、レヴィナス
第四章 場所
第五章 仏教の時間と西田の時間
第六章 世界の論理と相補性
第七章 場所的論理