内容説明
生物とは何か、生物のシンギュラリティ、動く植物、大きな欠点のある人類の歩き方、遺伝のしくみ、がんは進化する、一気飲みしてはいけない、花粉症はなぜ起きる、IPS細胞とは何か・・・。最新の知見を親切に、ユーモアたっぷりに、ロマンティックに語る。あなたの想像をはるかに超える生物学講義!全世代必読の一冊!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
236
先ず、若い読者ぢゃなくてごめんね。ですね。でも『はじめに』にて「好奇心さえあれば、百歳超の人にも読んで欲しい」とあった。セーフ。「生物」の切り口は多くてね。11章の『大きな欠点のある人類の歩き方』と14章の『進化と進歩』が特に興味深く感じました。宇宙人はいて欲しいと願う所です。しかし、進化は目的地を持たないし、ヒトの様な生物が進化の到達点では無いので、地球外に生命が誕生していたとしても、知的生命体と呼べる生物に進化する義理は無いのですよねー。地球にはヒトがいる様に、そうなる可能性はあったとしても。2023/01/02
starbro
228
若い読者ではありませんが、生物学に対する好奇心はあるので読みました。更科 功、初読です。目新しい内容はありませんでしたが、図やイラストと解りやすい文章で中学生でも十分理解出来る内容だと思います。ただ然程感動する話はありませんでした。 https://www.diamond.co.jp/book/9784478108307.html2020/10/26
まーくん
155
動物の特徴の一つは、前と後ろがあることだそうだ。植物には前とか後とかいうものはない。犬や魚を見れば、どちらが前かすぐわかる。でも、前とは何だろう?動く方が前、とか眼がある方が前、とか…そして発生の経過を追い、実は口がある方が前なのであると結論する。う~ん、なるほど!最近読んでる本ではは更科先生著が一番多い。少し斜に構えたウイットに富んだ文章が楽しい。単なる豆知識ではない、生命科学の真髄に通じる知識の基本を説明してくれる。進歩と進化の区別など、意外と基本も曖昧であるぞと、”若くもない読者”は自覚させられた。2020/04/25
榊原 香織
99
生物の定義;”1、外界と膜で仕切られている 2、代謝を行う 3、自分の複製を作る”(p49)。 例えば、台風は2と3には該当するけど、1に合わない、だから生物じゃない、となる。 ん~、こうゆう風に思ったことはなかったな。2020/12/12
trazom
93
この著者は「残酷な進化論」に続く2冊目。初学者にとっては「へーっ」と「なるほど」の連続。「ヒトの直立二足歩行や犬歯の縮小は、一夫一妻制によって成り立った」「空を飛ぶ能力は、昆虫、翼竜、鳥、コウモリと四つの系統で進化したのに、直立二足歩行への進化はヒトだけ」「ダーウィンが発見したのは「自然選択」ではなく「自然選択によって生物が進化すること」」「がんは、多細胞生物の中に生まれた単細胞生物」など、説明されて初めて、その本質に気付く。高校時代の生物の授業を振り返り、近年の生物学の発達には畏れ入るばかりである。2020/02/05