内容説明
恐るべし熔化の術!秘剣・滝止敗れたり!?
次男・重二郎を溺愛するあまり、なりふり構わぬ振舞いに出る実母・桜香院に腹心の江戸家老・黒岩監物が目を剥いた。北山藩の財政は、伊豆国諏久宇の飛び地に産する良質の天草から作る寒天収入に支えられていた。桜香院が跡目相続の御沙汰を得んと、こともあろうに、幕府に飛び地返上を申し出たというのだ。城下の寒天問屋から多額の賄賂を手にしていた監物が拱手傍観するわけがない。母の命が危うい。これまでのいきさつ、母子の恩讐を越えて一郎太が立ち上がった。――真冬の甲州街道小仏峠は雪に覆われていた。「重二郎の一粒種、重太郎病に倒れる」の報に接した桜香院は、取るものも取りあえず国元に急いでいた。それとなく桜香院の駕籠を視野に入れて、後を追う一郎太と神酒藍蔵、ひとり駕籠に先行して警戒を怠らぬ国家老の配下・興梠弥佑。雪の降り積もった峠道に立ち塞がった山賊を目にした監物に、もとより驚きはなかった。思惑通り、なすすべなく倒される供侍。そこに満を持して駆けつけた一郎太ら三人の斬撃はすさまじく、勝敗の帰趨は一瞬で決した。だがそれは北山藩の土台を揺るがす大騒動の序章にすぎなかった。大好評「鬼一シリーズ」第5弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
81
突きの鬼一シリーズの5作目。 2019.12発行。字の大きさは…字が小さくて読めない大きさ。美濃北山城主・百目鬼一郎太こと月野鬼ーは、元家臣で友垣の神酒藍蔵と忍びの心得のある興梠弥祐とで、羽摺りの者の中で最上の手練れである黄龍と四天王を倒した。あと腕の立つ者は、羽摺りの者の頭領・東御万太夫のみとなる。 江戸へ出て来た万太夫は、江戸家老・黒岩監物の命で一郎太と母・桜香院を狙いだした…。そんな時、国元に有る一郎太の弟・重二郎の嫡男・重太郎が重い病に罹ったとの知らせが届く…。 次回は、どのような展開になるか…。2020/01/12
ぶんぶん
21
【図書館】「突きの鬼一」第五弾! 今回はのっけから盗賊の押し込みに出会う一郎太が第二の「秘剣」のアイデアを掴む話から。 しかし、羽摺り頭領・東御万太夫とバッタリ出会うのが偶然過ぎる。 丁々発止の計画の元、自然に出合わなければ・・・あと、戦いのとき二人の個人的意見がそれぞれの観点から描かれるのは面白いと思うのだが、小説となると頁稼ぎかなあとも取れる。 大長編だから出来るが短編なら✕。 母上の毒殺計画、あんまりあっさり解決しガッカリ。 まあ、道中いろいろあると思うので期待しよう。 興梠、生きているよな・・・2023/08/03
蕭白
9
ラスボス登場かな。2021/01/30
ひさか
5
2019年12月小学館文庫刊。シリーズ5作目。書き下ろし。敵の忍者の棟梁が登場。一郎太の突きも冴えるが、敵の力量も凄い。が、味方の力量も凄い。予想もできない展開が続くのも凄い。2020/07/24
Abercrombie
4
羽摺りの頭が江戸へ。弥佑相手の忍び勝負で圧倒的な力を見せる。性格的には小物感で溢れている感じだったのに、裏切られた気分。2023/02/15
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