朝日文庫<br> 本当はブラックな江戸時代

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朝日文庫
本当はブラックな江戸時代

  • 著者名:永井義男【著者】
  • 価格 ¥689(本体¥627)
  • 朝日新聞出版(2019/11発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784022619914

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内容説明

江戸は本当に人情味にあふれ、清潔で安全だったのか? 遊郭はユートピアだったのか? 当時の資料を元に、江戸時代がいかに“ブラック”な時代だったかを徹底検証していく。江戸時代を無邪気に礼賛する風潮に一石を投じる一冊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

真香@ゆるゆるペース

147
平和、清潔、人情味に溢れているなど、何となく良いイメージを持たれがちな江戸時代だけど、読んでビックリ!通り魔は日常茶飯事、お風呂は20日に1回、理不尽な制度に過酷すぎる刑罰など、実情は思わず引くレベルのブラックさ。もしタイムマシンがあったら、迷わず江戸時代に行きたいってずっと思っていたけど、いやはや…無知って怖い。読みやすい文に、イラストや写真がなかなかの多さで当時の様子がよりイメージしやすくて、興味深く楽しく読めた。自分が知らない時代って憧れたりするけど、やっぱりいつも「今」が一番良いものなんだろうな。2021/04/23

saga

50
時代小説や一部の江戸研究家によって美化された江戸のイメージを正しくしたいという意気込みで書かれた本書。主に朱引内に集住する武士、町人の仕事、安全、司法、食料事情、衛生面それぞれのブラックさを解説している。印象的なのは、落語にも出てくる裏長屋の生活臭の強烈さだ。まさに糞味噌一緒という臭いだったのだろう。また、命は紙屑のように軽く、成人しても多くの町人は安い人件費でこき使われる。子どもの間引きが日常茶飯事であったこともブラックな時代だったことを強く感じさせる。2025/07/08

HMax

36
やはり江戸時代へのタイムスリップはやめておこう。当時の大都市、パリ・ロンドン・北京に比べると綺麗で安全ですよ、という当たり前の話しですが、面白いことが沢山(眉をひそめることも多い)の小ネタ集。参ったその一:大店に11歳で奉公に入り、番頭にまで出世し、暖簾分け、女房を貰うのが40歳。②貧乏武士の娘に生まれ、18で家族のために身売り、店に見舞いに来たかと思えば金の無心。③槍を持った通り魔が捕まり即獄門、被害者14名内7名が即死。④生まれた子供の半数が大人になれずに死亡。⑤高い識字率、春画の書入れが読める程度。2025/05/06

にゃん

20
面白すぎる。こうまでバッサリと史実をもとに我らの江戸に対する幻想を論破されるともう笑うしかない。しょっぱなから、江戸の街が清潔でエコだったわけがない説であっけなく降参。密閉容器やビニール袋もなく冷蔵庫がないんです。街に漂う臭気はそれはひどいものだったと想像できます。武士の文武両道や、敵討についても鮮やかに憧れを打ちのめし、そりゃそうだよね、と思う他ない。江戸時代のリアルを想像すれば、現代日本のなんと快適で幸せなことよ。クーラーの効いた部屋で冷蔵庫から麦茶を取り出しゆっくり読書。幸せです。2025/07/22

ミーナ

17
人情味に溢れた印象を抱きがちだが、意外とブラックな江戸時代の実態に迫る— 藪入りが年にたったの2日という冒頭から衝撃。私が新卒で入社した会社は老舗ブラック企業で有給は年にたった2日しか取れなかったのは、江戸時代の奉公を踏襲したのかもしれない。現代の日本が豊かで清潔な生活が送れるのは技術の進歩のおかげで、江戸時代は江戸時代なりに最大限の工夫をしているように思う。障がいのある方への配慮のなさは悲しくなるが、現代でももう少し配慮があってもいいのではないかと考える。そんなこんなあっても、江戸時代には憧れてやまない2024/08/03

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