内容説明
消費増税は悪ではない!
「貯蓄ゼロでも不安ゼロの社会」は実現できる
慶大人気教授による白熱討論を書籍化!
【主な内容】
・「勤労国家」日本 ~行き過ぎた「自己責任社会」の形成
・「働かざる者食うべからず」の本当の意味
・90年代に大転換した日本社会 ~家族、会社、地域という共同体の喪失
・「成長」から「分配」に方向転換した安倍政権
・国民が優先すべきは「経済成長」よりも「将来不安の解消」
・2040年の社会保障給付は190兆円 ~ビビり過ぎのメディアと国民
・「頼りあえる社会」を実現するために、いくら必要なのか
・増税を「悪」と捉える左派・リベラルの限界
・なぜ消費増税が正しいのか ~所得税、法人税、相続税を上げても数千億円
目次
はじめに
第1章 勤労国家・日本 ~「働かざる者食うべからず」の自己責任社会
第2章 僕たちの社会は変わってしまった ~大転換する日本経済
第3章 「頼りあえる社会」は実現できる ~ちょっといい未来を想像してみる
第4章 「経済の時代」から「プラットフォームの世紀」へ
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜長月🌙新潮部
68
日本人は増税を嫌がります。これは本当に税金が無駄遣いされないのかという政治への不信でもあります。しかし、社会保障の中には国民皆保険のようにとても役立っているものもあります。税金がみんなが幸せになるために公平に使われるなら不平はでないでしょう。社会保障制度の中には所得制限があり一部の人しか得をしない制度もあります。この制限を無くすのが取るべき道です。高所得の人は所得税も多く払い、消費もたくさんして税を払っているのですから恩恵はみんな等しくするのです。こうすることで税が生き、生活への不安が減ると思われます。2020/07/03
レモン
37
以前読んだ著者の本と内容はほぼ同じだったので、軽く読み流し。消費増税によって財源を確保し、ベーシック・インカムではなくベーシック・サービスとして再分配を訴えておられる。政府への不信をどう解消するかがネックだと思う。中立的第三者機関を作っても、今度はその機関が信じられるのかという議論になりそう。著者の主張が正しいかどうかはわからないが、今より少しでもマシになればいいなぁと思うだけなのは無責任になるのだろうか。2023/11/25
Francis
15
財政学者井手英策さんが4回に分けての討論をまとめたもの。井手さんのこれまでの主張がわかりやすくまとめられている。第1講の「勤労国家」の考え方は日本でどうしてここまで自己責任という考えが蔓延し、社会民主主義が根付かず、税などの公的負担による社会的サービスの充実が行われなかったのかがよく分かる。人口減少、低成長経済などこれから「危機の時代」を迎える日本をどう変えていくのか、井手さんが読者に示す処方箋は多くの人に希望を与えてくれるはず。2020/02/02
Sakie
11
小川淳也の応援演説での熱量の高さが印象的だったのだ。税金は「くらしの会費」。ちゃんと使って、運悪く落とし穴に落ちた人を助けるのではなく、落とし穴自体を塞ごうと、皆に優しい社会保障と税制の在りかたを語っている。やはり熱い。むしろ動画で観たい。今の社会の仕組みはとても複雑で、一つの法制上の決めごとが何を意味し、どのような変化を波及するのか、私にはわかりづらい。今回、国家財政や統計の数字を基にした、しかし個人感覚も決して忘れない講義で、たくさんのことに気づけた。まさに"いまこそ"の論。すっかりファンになった。2021/01/30
パット長月
9
著者の本は初めてだが、暑苦しい本である。最初何を言ってるのか違和感があったが、よくよくよく?考えると、著者の言っていることは恐らく正しい。助けられることの苦しさを説き、助ける必要のない社会を創るベーシックサービスの発想とそれを担保するために必要な増税というマクロ的な話も納得できる。しかし具体的に実現する社会とそのために必要な活動の話になると、著者の弁が熱を帯びるほど、福祉くさい暑苦しさのようなものを感じ、私のような不真面目な人間は引き気味になってしまった。2020/05/20
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