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内容説明
人の安心を守るために生まれた生命保険が、人の安心を奪う? 中小企業経営者を狙いうちにする「節税保険」や、銀行で販売が拡大する「外貨建て保険」。乗り合い代理店に対する過剰報酬や、かんぽ生命の不正販売問題。無理な営業や商品開発の背景には何があるのか。自浄作用は期待できるのか。当局はどう対応するのか……。販売朝日新聞経済部の若手記者が暴く、生保業界の「不都合な真実」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GAKU
48
外貨建て保険、かんぽ生命等々やっている事は、無知なお年寄りを喰いものにしているオレオレ詐欺と変わらないのでは?「生保各社」信用できない!生命保険に加入する際は慎重に!2020/02/07
キク
46
バブル時の高い利回り契約の逆サヤと、現状のゼロ金利に苦しむ生保業界が勧める商品は、果たして顧客のためになっているのかと、厳しく問いただしている。業界本を読む時には、著者がその業界のどこの立場の人なのかを気にするようにしている。この著者は朝日新聞の経済部記者なので、読んでみようと思った。最近よく見かける乗り合い型の保険販売相談窓口って、結局その代理店のマージンが上乗せされた商品群しか紹介されてなさそうで、近づかないようにしようと思った。カンポの深い闇は、オレオレ詐欺と変わらないと感じる。生命保険、いらないな2021/07/04
みこ
17
かんぽの不正契約がマスコミを賑わせたが、報道ではあまり具体的な内容にまでは触れていなくて4、ちょっとモヤモヤしていたので実態を探るべく読んでみた。同列に語っていいかは分からないが競馬でも宝くじでも皆からお金を集めてそれを分配しつつ、胴元も儲かるのだからなんらかの裏はあるんだろう程度の認識だったが、販売元のコンプライアンスの低さにあきれるばかり。かんぽの問題にしても一人の営業マンが悪質契約をしてたわけではないので業界全体の体質なのだろう。経済音痴の私のも分かりやすいありがた一冊だった。2020/01/28
警蓮社峻譽身阿
13
朝日新聞社記者が取材を通して生保業界を批判する。かんぽ不適切販売、外貨建一時払、節税保険などの問題当時に、各社のエゴ・業界団体と金融庁国税庁との綱引きなど記者らしい生々しい描写多数。銀行窓販で投資性の保険を販売した経験と照らして、顧客本意とは程遠い世界だ。個人向けは情報の非対称性による搾取が横行しても全く不思議ではない。担当者の良心にのみ依っている。業界の尊大な態度もだめだが、消費者側の金融リテラシーの向上は大事だ。ただ生保や銀行が直面しているハイスピードな金利環境変化も気の毒とも思う。2021/10/24
乱読家 護る会支持!
7
●為替変動というリスクにより顧客とのトラブルが多い「外貨建て保険」。 ●外貨建て保険を販売するメインチャンネルである銀行と生保の「共犯関係」。 ●生保からのインセンティブ報酬を競い合う「乗り合い代理店」の負の側面。 ●メリットはほとんどない「節税保険」。 ●かんぽ生命の「不正販売」問題。 低金利政策が続き、従来の生保のビジネスモデルでは収益があげられなくなってきました。 生保のビジネスモデルを理解していないと、生保の営業マンや、代理店の話を鵜呑みにして、思わぬリスクを背負いこむ結果にもなるようですね。2020/05/03