炎の中の図書館 110万冊を焼いた大火

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炎の中の図書館 110万冊を焼いた大火

  • ISBN:9784152098948

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内容説明

1986年にロサンゼルス中央図書館で火災が発生。200万冊の蔵書のうち40万冊が焼け、70万冊が損傷した。この火災の経緯を軸に、放火犯として逮捕された男の半生、図書館の歴史、公共空間としての図書館の存在意義を語る、本と図書館好き必読のドキュメント。《ニューヨーク・タイムズ》年間ベスト・ブック選出の全米ベストセラー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

87
図書館とは皮肉な場所である。燃えやすい本が多量にあり、しかも消火活動は本に致命傷を与える。もし火災が起これば証拠も共に燃えて、放火であれば容疑者は図書館にいた全員に資格がある。1986年4月29日ロサンゼルス図書館火災で50万冊が焼失し、70万冊が損傷を受けた。裁判で放火と判定され、ハリー・ピークが容疑者となった。著者は火災が起こった当時東海岸に住んでおり知らなかったが、母親との図書館通いの思い出から、この図書館火災の記憶を失くしてはいけないという使命感で上梓した。1992年火災の調査に関する初の科学的⇒2020/04/10

ぶんこ

57
チェルノブイリのメルトダウンが起こった数日後にロスアンゼルス中央図書館が火事となり、多くの本が焼け落ち、それ以上の本が水浸しとなりました。水に浸かった本は48時間以内にカビてしまうというのにも驚きました。その為多くのボランティアを募って冷凍倉庫に分散して保管したそうです。火事の後の本の事、図書館の事を知りたかったのですが、途中にアメリカでの図書館の歴史、ロスアンゼルス中央図書館の歴史、統括官の人選のゴタゴタが描かれていて、読み続けるのが苦しいくらいでした。ただアメリカの図書館とスタッフの充実度には驚嘆。2020/09/05

pohcho

50
1986年、チェルノブイリの事故が起こった数日後に、ロサンゼルス中央図書館で大きな火事が起きた。40万冊の本が焼け70万冊の本が煙や水で損傷。70万冊は冷凍され2年後に解凍・修復される(すごい)。放火犯の男が逮捕されるが後に証拠不十分で釈放された。本書は火事の話を軸に、ロサンゼルス中央図書館の歴史や現在について描かれている。(原題は「THE LIBRARY BOOK」)アメリカの図書館は、図書館というよりも人が集まる公共の場所という感じ。ホームレスが来るというのには驚いた。図書館大好きなので興味深く読了。2020/03/18

星落秋風五丈原

38
いやあこれはっきりしないんですね犯人とは。火事だけではなく図書館サービスについても書いてあって「いずれ日本でもホームレス対策をしなければいけないのでは」と訳者あとがきにありますが既に通っている図書館にいますホームレス。2020/01/29

まりお

38
ロサンゼルス図書館の火災について。なのだが、事件の内容よりこの図書館が行っているサービスの話に興味があった。ホームレスも図書館を利用している、図書館に来ている事に、カルチャーショックを受けた。そうか、彼らに対しても図書館は受け入れているのか、と。今まで考えたことも無かったら。それともう一つ。戦争は図書館を、本を破壊してしまうと言うこと。著者は精神への打撃だと称したが、本当にそうだ。読んでいて胸が痛くなった。2019/12/28

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