内容説明
父親の仕事の都合でルイジアナ州バトンルージュで暮らす日々を、両親や周囲の人々、風物を、少年の目を通して書きとめた新しい形式の短編集。深南部(ディープ・サウス)に住む異邦人としての非適応感覚を、クールに、しかもユーモアも交えて捉えた意欲作。野間文芸新人賞受賞の表題作に、群像新人賞の「ジパング」を併録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
25
表題作は野間文芸新人賞受賞、もう1つの作品の「ジパング」は群像新人賞受賞。 映画「ミシシッピバーニング」の様な恐ろしさを想像させるタイトルであるが、著者が少年の頃、親の仕事(稲の害虫研究)でルイジアナに住んだ経験をもとにしている。時代的には67年ごろなので公民権運動が盛んな頃で、白人に着くか黒人に着くか瀬戸際に立たされている心情も描かれているが、学校や近所での人間関係を中心に描かれているので深みはない。もう少し掘り下げていることを期待していたが。ジパングの方は短編集だが理解不能。2017/10/16
Yuki
1
この醒めた感じ、ルナールの「にんじん」ぽい。2017/02/05