内容説明
「道具」に秘められた魔の力と、
それに引き寄せられてしまったひとびとを描くホラー短編集。
★眼鏡 亡父の仕事場で見つけた円縁眼鏡をかけると、白紙の本に奇妙な活字が現れた。
それは自分に向けてかかれたもののようだった。
★口紅 なぜ愛されるのが自分ではないのか?
暗くつめたい部屋でひとり飲むワインが、看護婦・峰子の思いをゆがめ、煽り立てた…
★靴 今春、小学校へ入学予定だった娘を事故で亡くした蒲生。
彼の押入れから、娘のために買っておいた小さなスニーカーが出てきた…
★ホームページ 高校時代の女友達について不思議なことがあるのでリンクを見てほしい。松浦に奇妙なメールが届いた。
彼女は昨年事故死していた…
★携帯電話 駅のホームで飛び降り自殺を目撃してしまった。
全身の震えが止まらなかった。そして手許には死んだ男が残した携帯電話があった…
★スケッチブック 体に十字の傷を切り刻む幼児連続殺人事件の犯人は、十二歳の少女だった。
作家・狭川の脳裡には三十年前のある事件が甦っていた…
※本作品は、「忌品」を加筆修正した新装版です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロくま
18
暑くなってきたので怖そうな短編集を読んでみる。理不尽あり因果ありのお話しに、いわく付きの品々がそれぞれ気味の悪さを引き立てているよう。ヒンヤリくる怪談話。2014/07/15
にゃんころ
9
「道具」に秘められた魔の力を題材とした短編集ということで、太田忠司作品としては異色だと思います。8編の短編が収録されており、それぞれ雰囲気があって面白かったのですが、最後の書き下ろし「手紙」は個人的に無い方が良かったような気がします。全体として薄く感じるのは短編集なので仕方ないのですが、やはりこの方は長編作家なのかなと感じたのは正直なところです。2009/08/17
5〇5
7
あらまあ、これは好みだわぁ。遺品である眼鏡、口紅、靴といったモノにまつわるホラー短編だけど、怖いのは、それらを通じて異界に引きずり込まれちゃうとこね。一瞬で別の情景が見えてくる。楽しめたわよぅ。2021/08/08
はーこ
7
久々あっさりホラーが読めたかなと。携帯電話はオチが分かってしまってたけど面白く読めた。一番は万華鏡かな。他の短編にはない美しい表現が素敵。ホームページは世にも奇妙な物語とかにありそうな話。2015/10/14
わか
3
題名で思ってたのとちょっと違った。不思議なホラー。2019/01/16
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