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内容説明
人生は毎日がピンチの連続。程度の差はあれども、乗り越えなければいけない困難は誰にでも訪れる。しかし、つらい境遇に直面しても前向きに生きていける人と、落ち込んでしまう人がいる。その差を分ける能力が「レジリエンス」。アメリカで論文が多数発表されるなど注目される心理学理論で、簡約すれば「人生の挫折に対処する能力」。挫折や落ち込みから立ち直り、ポジティブに生きられる人は共通して持っているという。本書ではこのレジリエンスを、その実例を通して理解することで、生きづらさを抱えるすべての人が「自ら幸せを得る力」を取り戻すための書である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kentaro
34
レジリエンスのある人は、心を重視する。相手を見る場合でも相手の心を見る。相手を判断するのに、相手の富とか社会的地位とか名声を見ない。逆にレジリエンスのない人は心を重視しない。形を重視する。例えば相手のステイタスを見る。何か望ましくないことが起きたときにも「こういう経験も自分の人生には必要だったのだ」と考えることで、絶望から免れる。そう考えるから前向きになれる。2023/04/13
じーにあす
33
逆境を跳ね返す力、レジリエンス。レジリエンスがある人とは、自分で自分を奮い立たせ自家発電が出来る人、心の砦がある人。プロアクティブに行動出来る人。プロアクティブとは、現実的に問題を対処し、解決させる事。その反対のリアクティブとは、歎く、悩む事。私は、この本で言えばリアクティブな人間なのだろう。他者に心を振り回される弱さがある。幼さや甘えがあり、抑圧もしている。抑圧をしないで生きるのは難しい。しかし著者は、プロアクティブに、現実と交渉し、乗り越えるのだと説く。欠乏動機ではダメなのだ。人生をどう彩れるか。2019/12/09
Roko
13
俗に毒親と言われるような人に育てられて、精神を病んだり、消極的になってしまう人が多いのですが、同じような環境で育っても健全な精神でいられる人もいます。その差は何なのかと考える時に重要なのが「レジリエンス」なのです。悪い環境下でも、それに耐えていく力があれば、悲惨な状況から抜け出すことができるのです。周りに合わせることばかり考えて行動するのではなく、自ら行動することができる人は逆境を跳ね返すことができるのです。2020/01/17
u1
12
段々と立ち直る力がどういうものか見えてきた気がする!『傷ついた自分ではなく、その言葉を言った人の立場から考える。「なぜこの人はこういうことを言ったのか?」 それが相手を理解するポイントである』➡️しかし、こういうことを考えてると鬱々とした気持ちになる笑2022/01/02
なっしー
10
プロアクティブであるということは、不誠実な人には不誠実な人として対応すること。不誠実な人に、いちいち怒っているのはリアクティブな態度。ネコにはネコの対応を、トラにはトラの対応をする。リスに、その実を食べるなと言って腹を立ててもそうならない。人間関係でもめて「けしからん!」と言っても相手は直らないという前提で対処を考える。それがプロアクティブな態度。レジリエンスを身につけるには「断念する」と「不幸を受けいれる」こと。この二つができれば、人から思いやりのある配慮を得られる。2022/02/05