内容説明
運転免許を返納した。転倒が増えた――。85歳という新たな区切りを超えた作家が描く「老いの日常」。優先席での年齢比べ、一向に進まない本の整理、曲げた腰を伸ばす難しさ、隙を見ては襲ってくる眠気、病気との付き合い方。いずれも70歳代のころとは何かが徐々に変わっている。この先の時間に思いを馳せながら、年齢を重ねるなかで生じる失敗や戸惑い、さらに発見や喜びも余さずつづる、老いの日々のスケッチ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
133
作者さんの作品は2作しか読んだコトがありませんが、とても奥行きのあるステキな文章を綴る作家さんだと認識しています。そんな作者さんも80半ばにして、今もなお現役で執筆されていらっしゃるのだから、とにかく恐れいります。そんな作者さんがご自身の年齢も意識されてたとにかく読んでる側に'老い'という現象?をしきりにココロから、訴えかけてきます。読んでいて「それはないよ〜」と思える描写も、いざ自分がそういうトシになると妙に納得してしまうのかなと思えてきます。自分にとってまだまだ先とは思いつつ、しっかりと意識しないと。2020/03/24
涼
59
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2024/07/post-00c974.html 著者は、80代に突入。70代の頃より、一層老いを感じるようになっておられます。2024/07/26
クリママ
52
「老いのかたち」「老いの味わい」に続く、筆者85歳頃のエッセイ。身体的な衰えが顕著になり、バランスがとりにくく、すぐ転び、転んだりかがんだりすると起き上がれない。個人差は大きいだろうが、85歳を過ぎ加齢による病気になるまで、誰の助けも借りずに2人で暮らしていた義両親はどうだったのだろう。もっと声をかければよかったと、今さらながら思う。筆者は仕事で文章を書き、人と会いに出かけ… 羨ましい。ただ、長年連れ添った奥様の登場がほとんどなく、寂しく感じた。2022/06/20
パフちゃん@かのん変更
50
著者が73歳から87歳現在までの14年間、読売新聞夕刊に月一回連載してきたものをまとめたもの。昭和7年生まれのご高齢で、こんなしっかりした文章を書かれるのはすごい。さすが東大卒。内容はしゃがんだら起き上がれなくなったとか、何でもないところで転んでしまって顔を打ったとか、身体の衰えが多い。著者は文筆業だから頭は使っても、身体はあまり使わないかもしれない。農家の元気なおばあちゃんとか、衰え方は人によるかな。60代の私にはちょっと早すぎたけれど、人の名前が出てこないはあるあるです。2021/02/18
おか
45
結構辛い読書になった(笑)歳をとると 読みたい本も諦め、動きも鈍くなり転んだら起き上がれず(笑)ハイハイから立って二足歩行し 又這い這いに戻り いつしか動けなくなる、 ってわかってるよ!!!って叫びたくなりました(笑)老人が忙しいのは 先の時間が短いから。。。はぁ もうため息をつくしかない。男の人ってこんなもの?多分 女はもっと違うと思います。あともう一つ文句が(笑) 家族云々は出てくるが 奥様の話が全く出ないのは とても寂しいかな2022/12/25
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