令和誕生―退位・改元の黒衣たち―

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令和誕生―退位・改元の黒衣たち―

  • 著者名:読売新聞政治部【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 新潮社(2019/11発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103390183

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内容説明

それはガラス細工のような合意形成の賜物だった。平成の天皇が夕食の席で側近に退位の意向を吐露してから、改元、新天皇の即位まで。「退位」「即位」「新元号発表」の日程はどう決まり、新元号はどう選ばれたのか。激しく複雑に交錯した信念、因縁、誤算、機転、そして意外な決定打――あまりに人間くさい舞台裏の完全ルポ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

225
改元に伴う色々なやりとりをまとめた一冊。よくここまで詳細が分かるものだなと関心した。そして政治家がいかに相手との調整に苦心してるかが勉強になった。中々重大なことを自分の主張だけを押し通すのも難しいし、相手の主張を受け入れて一致点を見出すのは大変だと思う。普段有権者に頭下げてるだけが仕事じゃないなと改めて勉強になった。こういう退位だけでも大変だけど女性天皇、女系天皇、女性宮家も速く解決しなければならない問題と思うが、もう安倍総理やる気ないのかな?2020/02/02

獺祭魚の食客@鯨鯢

54
「日本」が始まった7世紀「壬申の乱」がありました。額田王を巡る恋の鞘当てでも知られる葛城(天智)と大海人(天武)は異母兄弟でした。女性天皇と女系天皇とが騒ぎになったのは、悠仁親王の誕生まで歴史上初めての女系天皇となると思われたからです。それは雅子皇后への体調不良や上皇様の退位にもつながった。  明らかになったのは今なお皇室の方々には自由がないということです。飛鳥時代に大王(天皇)交代をめぐり血なまぐさい権力争いがあったことを思い起こします。今なお古色蒼然とした歴史的世界であると感じます。

南北

37
読売新聞取材班による令和改元までのドキュメンタリー。朝日新聞取材班の「退位改元」と比べると官邸と保守派の調整課程が詳しい。皇室典範は憲法下の一法律であるとする現在の状態にはやはり無理があるように思える。憲法と並立して相互干渉できなかった明治憲法の法体系のほうが適切ではないかと思ってしまう。また「女系天皇」という誤った用語を使用するのもいい加減にやめてほしい。本当は「雑系天皇」と呼ぶべきであって、父方か母方のどちらかに皇位についていた方がいれば皇位を継承させても良いとする恐ろしい言葉なのだ。2021/03/19

ほうすう

12
読売新聞による退位・改元についてまとめた一冊。第一章では令和公表までの機密保持をめぐるドキュメント、第二章は退位表明を受けての宮内庁と官邸の攻防、第三章は新元号公表の時期をめぐってについて、第四章が元号考案の舞台裏、第五章が今後の皇室への問題提起といった内容。同テーマを扱った朝日新聞のものと読み比べてみると、内容的には当然ながら重複するものが多い。特徴をあげるとすればこちらの方が一歩引いた感で客観的なドキュメンタリーとしては読みやすいか。ただ今後の問題提起については朝日の方が鋭いところをついていた印象。2020/06/11

梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」

11
 平成の天皇即位後に始まった次期元号の検討開始、そして平成の天皇が夕食の席で側近に退位の意向を吐露してから、「令和」改元の半年後までの元号決定にまつわるドキュメント。ほぼ全編裏話である。会見で披露するための「令和」を墨書する場面、その緊張感、漏れてはいけないスリル、墨書する本人の仕事に臨む姿勢が強く印象に残る。 今回の改元に関して、他の複数の新聞社も同類のドキュメント本を刊行しているので、並行して読むと改元の手続きについての理解が深まるだろう。 2019/11/04

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