P+D BOOKS<br> P+D BOOKS 女誡扇綺譚・田園の憂鬱

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P+D BOOKS
P+D BOOKS 女誡扇綺譚・田園の憂鬱

  • 著者名:佐藤春夫【著】
  • 価格 ¥605(本体¥550)
  • 小学館(2019/11発売)
  • 天高し!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~10/6)
  • ポイント 125pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784093523790

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内容説明

台南を舞台にした表題作等、珠玉の短編5編。

明治、大正、昭和の3つの時代にわたって、詩歌や小説、文芸評論など幅広い分野で足跡を残した佐藤春夫の、珠玉の小説アンソロジー。
表題の『女誡扇綺譚』は、日本時代の台南を舞台に、鄙びた町の姿や、没落豪族の娘の霊との出会いを描いた作品で、作者自ら「五指に入るであろう」と評した幻想的な傑作。
改稿を重ねた渾身の一作『田園の憂鬱』は、田舎に移り住んだものの周囲と溶け込めず、次第に病んでいく文学志望の青年を描く。
他に処女作品『西班牙犬の家』のほか、『のんしゃらん記録』『美しき町』を収録。
『大正幻影』で佐藤春夫を掘り下げた評論家の川本三郎氏が解説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syota

35
佐藤春夫は初めて。5編を収録。代表作『田園の憂鬱』が、なんといっても驚くほどユニークな作品だ。出だしは国木田独歩ばりに農村風景の写生が続く。観察の繊細さはホトトギスの俳人たちを連想させるが、それが17音でなく文章で延々となされるのがすごい(好悪は分かれるだろうが)。やがて農村の閉鎖的人間関係が言及され、私小説風に。後半に入ると、作者自身の実体験と思われる神経症の症状(幻聴、幻視など)が詳細に再現され、現実との境界が曖昧になるなど一挙に読み手を引き込む。作者の心の闇に吸い込まれるような迫力を感じた。→2024/06/23

ユカ

4
この頃の小説って、人間の醜い心の動きやら行動やらを、そのまま飾らずに描いてあって、たまに本当にいたたまれない。しかしどの話も楽しんだ。オチがないのが良い。2020/10/07

でろり~ん

1
田園の憂鬱以外は初読。改めて知らされた感じで驚くのは、書かれた年齢のとても若いということでした。さんまの歌もそうですが、著者の創作意欲は随分若いうちにオフピークになっていたのかしらん、とかも考えてしまいました。カタカナ英語をけっこうな頻度で使っていますが、当時の流行りなんでしょうかね。文体としてはダサイ気もします。大正時代なんて想像するだけなのんですが、空気感として、この著者は昔という感じを与えませんね。面白い、という内容ではなかったのですが、楽しめました。クリエイティブな一族。愛子さんはご健在ですよね。2020/04/30

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