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内容説明
「日本独自の文化・伝統」はどのようにして生まれたのか。天皇のもと稲作中心に営まれた古代日本社会に、中国大陸から仏教が伝来して以降、さまざまな文化との交流、混淆、対立が繰り返される。大嘗祭、祇園祭り、盆踊り、元寇、ねぶた祭り、南蛮貿易、寺請制度、かくれキリシタン。古代から現代まで、数々の外来の文化の影響を受けて変容し形成された日本の民俗宗教を、歴史上の政治状況、制度の変遷とともに多角的に読み解く。
目次
第一章 仏教伝来以前──天皇と稲の祭り
第二章 鎮護国家の仏教と列島の景観
第三章 民衆の仏教への変容
第四章 中世の仏教、神仏習合と八幡信仰
第五章 日中・日蘭交易と信仰──江戸時代の文化
第六章 キリスト教の衝撃
終章 民俗宗教──「文化財」への道
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
54
題名から日本各地の地元密着型の宗教や祭りを取り扱った物かとおもったのだが、あにはからんや実際は日本宗教史であった。一部日本の宗教受容の大きな流れが各地にもたらしたものに触れていて、それは遊行僧や倭寇と八幡、媽祖、かくれキリシタン等で、そこは面白く読めたのだがやはり一部は一部なんだよなあ。日本の宗教史を学んだ者にとっては基本的過ぎるというか。これはやはり「民俗」という語彙に対する著者と自分のスタンスの違いなのかなあ。面白く読めたのではあるが、カレーと思ったらハヤシライスだったみたいな違和感がある読書でした。2020/05/14
terve
26
古来より日本に存在した信仰を初めとし、仏教やキリスト教といった外国との交渉を経て、いかに変容していったが書かれています。民俗宗教の形(いわゆる踊りや祭)は生活に密着したものであるがゆえに、社会や生活の変化に対応せざるを得ないのですが、もし、社会の変化に大きなものが起こったとすれば今ある伝統芸能は消えていくのかもしれません。しかし、変容ありきと考えるのか、変容させないと考えるのか。この当たりの考え方は十人十色でしょう。難しい話ですが、無形文化財とは秀逸なネーミングだと思います。2019/11/16
さとうしん
17
日本の民俗宗教というか伝統を歴史的な所産として見る、言い換えると、近代に創られていない伝統としての民俗宗教を概観する。その一方で、日本の独自性が元から日本列島に存在したものではなく、仏教伝来以来の海外から移入された分化の影響を受けたものであることもちゃんと強調している。日本の神仏習合と中国の儒仏道三教合一との違いとして、日本の場合、神は仏寺と同じ境内にあっても社殿で祀られているとしている点は、近代の廃仏毀釈の伏流と見てよいのではないかと思った。2019/11/14
bapaksejahtera
9
表題に民俗宗教を掲げる以上、これに十分な説明が必要ではないか。本書は新書であり、故に文中にも一般読者向けの説明が多いのだから。地理的条件や支配層が頻繁に国土を移動した為、我国は民俗的一様性がある。そこで外来宗教は民俗的に変性して受け入れた。その様な信仰事情を言うか。歳神として来訪する福徳神(サンタクロースの受容等)、斎戒しての年迎え、御霊信仰と夏祭など個々の事項について見るべき所も多い。だが日本宗教史の如く網羅的記述に陥り纏まりが無い。古代国家を近代国家の様に扱い、個別歴史については誇張や定説的誤認も多い2020/10/25
mittsko
8
日本宗教史を「民俗」に注目して通史として描く、大変見事な一冊!やや分かりにくい記述もあるが、「日本の宗教」論に不可欠な一冊であります! 史料から民衆の姿を大きくつかまえようとするのは、まったく困難であることから、著者は、権力者層と被差別民など社会の底辺の人びととを並べて描写する。つまり、最上層と最下層にはさまれた空間として「民衆」を差し出そうというのだろう。そして、本書もう一つの特徴は、日本列島の地理的外部との交渉の史実を丹念に並べていくこと。そこでも最上層と最下層とその間という構図は維持される。良書!2021/08/17
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