内容説明
王妃の生活と生涯を豊富なカラー写真と図版から読み解く。恋心の印であるリボンや、「悩殺」という名のつけぼくろなど、貴婦人たちの文化にも触れる。約200着の衣裳目録付き!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
秋風
37
毎朝のドレス選びは衣装係から差し出された見本帳の中からその日に身に着ける衣装の組み合わせを決めていた。朝はゆっくりと、下着の儀式に始まり、正午過ぎても化粧と身支度の時間が続く。絹織物.レース編み.リボン.釦.扇子職人がアントワネットの衣生活を支えていた。豪華な宮廷衣装や舞踏会衣装や乗馬服奇想天外な髪型。愛人フェルセンとのオペラ座での仮面舞踏会の逸話。永遠の王妃の章では最後に着ていたシュミーズの写真。先日読んだ「マリアン日記」Blueを思い出し、胸が痛みました。 2019/11/26
はな
36
名画のドレスの流れでこちらを読みました。マリー.アントアネットが好きなのでこちらも読んでみました。想像以上に内容は深く、衣装を学ぶ事が出来ました。2022/07/26
羽
19
フランス王妃だった当時、仏ファッション界を牽引したマリー・アントワネット。本書は服飾という切り口で、彼女の性格や行動を読み解いていく。面白かったのは、髪型のテーマが時事問題や世相を反映していたこと。「彗星風髪型」や「気球風髪型」、仏軍艦が英軍艦に圧勝したときは軍艦(おそらく模型)を頭に乗せたという。マリー・アントワネットといえばロココ調の豪華絢爛なイメージが強いけれど、簡素な衣装も好んで着ていたのは意外だった。先日観た映画のシーンを回想しながら読んだので、より楽しめた。2021/01/21
くまちゃん
17
読み友さんのレビューを読んで。アントワネットモノですが彼女の人生ではなく、その頃の王家の衣装や仕来たりが細かく書かれています。今ではまったくあり得ない事なども多く興味津々。ただ、解説詳細ばかりなので興味のない方はダメかもです。その頃を想像できる絵なども多く取り入れてあるので楽しかった。2019/12/26
uniemo
13
マリーアントワネットに関する本は何冊も読んでいますが、服飾文化史の面から彼女のキャラクターが垣間見えるのが興味深かったです。沢山の人に見られながらの着替えなんて窮屈でプチ・トリアノンで親しい友達とだけ暮らしたくなるのもわかりました。最後の処刑の時の王妃としての矜持を感じられるエピソードが悲しかった。2020/01/28