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内容説明
月曜の朝、小六の一将(かずまさ)に声をかけたのは、幼なじみの咲良(さくら)でした。「一将の弟、荻野先生に怒られて泣いてたよ」。運動が苦手な弟の将人(まさと)は、「できない子は朝練に来て」と先生に言われたのに練習に行かず、しかられたのです。でも、将人にとって、数ある運動のなかで、大縄飛びは「できる」に入ります。将人は怒られなくてはならなかったのか、そもそも大会に勝つことが、そんなに大事なのだろうか……。一将のもやもやを咲良が大問題に発展させていくうちに、一将も咲良も、そして代表委員会メンバーの五年生も六年生も、ひとつのクエッションに突き当たることになりました。「学校は、だれのものか?」。小学校高学年の彼らは、この答えにたどり着くことができるのでしょうか。【対象:小学上級以上】イラスト:稲葉朋子
目次
1.事件
2.代表委員会
3.すきやき
4.職員室
5.PTA運営委員会
6.卒・家族
7.優等生のあたし
8.学校支援地域本部
9.教師という仕事
10.学校は、だれのものか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
84
大人の都合が散見される世の中。理屈では分かっていても、ついつい大人の事情で子供たちを振り回した自分自身の経験が頭に浮かび、育児時代の言動をまずは自省。子供たちの声を”聴く”、そして子供たちが声をあげることができる土壌の必要性を、大人・子供、役割などに関係無く再認識できる本著。唯一悩ましのが、”鶴の一声”でコトを片付けた場面。少々現実的すぎて、(親・子供双方の読者にとって)児童書としてアリなのかなぁと、漠然と感じた読後。2021/10/02
千穂
41
児童書というより、子どもたちに関わる大人向きの本でもあるね。大縄跳び大会の練習から学校に行きづらくなった1年生。その事を問題提起した彼の周りの人たち。学校は誰のもの?もちろん主役は子どもであるべき。2020/11/07
ほんわか・かめ
22
学校は誰のものか。《学校は、必ず行かなくてはいけないところなんだろうか。もし、学校に行かせるのが義務なら行きたくなるような学校にするのもまた、大人の義務なのではないだろうか。》《学校って、どんどん変わっていくものなのかもしれない。どうせ変わるなら、いいほうに変えたい。》教師の叱責により学校にいけなくなった弟。先生に過ちを認めさせたいクラスメイト。そんな行動を起こす余裕もない厳しい家庭環境の子。親でさえ組織に打ちのめされる現実。各々に事情があるにせよ、やはり理不尽な思いをする子がいるのは幸せではないよね。2023/06/10
信兵衛
21
当事者である子供たちが自ら考え、行動してみるところが素晴らしい。2019/12/29
雪丸 風人
20
”学校生活は誰が担任になるかに左右されるから、まるでロシアンルーレットのよう”そんな言葉が印象的でした。6年生の男女を中心に、学校で起きた問題を様々な視点から考えていく物語です。優しいだけの人もいなければ、悪いだけの人もいない。立場が変われば正しさも変わり、正しさが人を傷つけることもある。そんな世の中の複雑さに触れることで、他者理解の助けにもなりそうですね。子どもたちの中では、流されやすいけど、弟思いで、やるべきときにはしっかりやってくれる小6男子の言動が気に入りました。(対象年齢は11歳半以上かな?)2021/02/23
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