〈危機〉の正体

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〈危機〉の正体

  • ISBN:9784065174340

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内容説明

暴発するテロ、迫るファシズム、広がるインターネットの闇、底なしの格差と貧困。世界を覆う「見えない危機」の正体を見抜き、現代を生き抜くための最強の読解力を指南する。〈危機とは、もともとギリシア語で峠とか分かれ道を意味する「クリシス」に由来する概念だ。分かれ道に関しては、選択を間違えると、とんでもない方向に進むことになり、目的地に到達することはできない。従って、われわれが危機について語るときは、単に危機という現象について、分析し、認識するだけでは不十分だ。危機から抜け出す処方箋についても考えなくてはならない。〉――佐藤優(まえがきより)同時多発テロ/オウム真理教/官僚の不正/トランプ現象/北朝鮮の脅威/ヘイト言説/日米同盟/沖縄基地問題/外国人労働者受け入れ/相模原事件/子どもの貧困…… 現代の危機を神学の知恵で読み解き、希望への処方箋を提示する。(目次より)1見えない危機の到来2資本主義の暴走3国家の本質4格差社会を超えて

目次

1見えない危機の到来
2資本主義の暴走
3国家の本質
4格差社会を超えて

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

元よしだ

8
なんと白井 聡『国体論』について言及 弱さは私からみると二つある 一つ目は国体の本義。戦前の国体論をきちんと論じていない二つ目は戦前の国体論とキリスト教の文脈、戦後の国体におけるキリスト教の土着化の問題、その二つに関する視座がない ↑なるほど積読の白井さん本読んでみます2019/12/07

Happy Like a Honeybee

8
人間は神について語ることはできない。しかしたとえ不可能だとしても、人間は神について語ざるをえない(バルト) そうか。 現代日本外交問題はウエストファリア条約と宗教改革に端を発していたのか…。 マックスウェーバーが拝金主義者を末人と非難するも、東大生が投資会社に就職するなどマモニズムと化している。 魚は頭から腐る法則。 資本主義の暴走と格差社会の到来、宗教に通暁している人たちは独自の視点を持っている。2019/12/07

元よしだ

7
これはおもしろい!! 対談の内容もですが 語注も次々ときになるものが…。 そしてなにより 富岡幸一郎さんを 知れてよかったです 『カール・バルト』?!?2019/11/12

ぽー

4
文芸評論家で保守の論客でありながら佐藤優がこだわるスイスの神学者「カール・バルト」についての本も出版した事のある富岡幸一郎との対談。佐藤優がムショ帰りの頃からのつきあいとか。危機と宗教の関連で村上春樹の「ねじまき鳥」に触れられていたりして幅広い。2020/11/30

佐藤光弘

3
「知の巨人」佐藤優氏が選んだのが、文芸評論家で鎌倉文学館館長の富岡幸一郎氏。縦横無尽の対談が繰り広げられていく。 難解な問題の本質を鋭く捉える。 傍観者でなく、当事者としてどうあるべきか、どうすべきかを考え抜く。 「今回、私たちは、小説を読み解くことで、現下の危機について語るというアプローチを取った」(「まえがき」より) その上で「急ぎつつ、待つ」ことの重要性への理解を求める。 その意義が実感として身につく感じがした。 他人なれども、語らいぬれば命にも替わるぞかし。 対話こそ苦難に挑む力だ。 2022/08/13

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