内容説明
紺碧の地中海が輝くモナコ。F1グランプリで起きた大事故の混乱にまぎれて、王子と王女が誘拐された！ そして身代金5億フランの要求が……。人質救出の任務を帯び、英国から送り込まれた男は、諜報局破壊班員YZ-九……日本から脱出し、国籍を変えていたはずの伊達邦彦であった。野獣の復活を描いた、記念碑的作品。（『伊達邦彦 地球を駆ける』改題）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蒲公英之種
2
拳銃を中心とした武器、車を中心とした乗り物、酒、葉巻、食事（伊達さん本当によく食べる）、体験して感じて愛したものでなければ分からないであろう細やかで目に浮かぶ描写と、飲酒運転（シートベルトは出てこない）、周りを巻き込む事を厭わない銃撃戦やカーチェイスなど、これでもかと叩きつけてくるような激しい展開は、舞台を日本から海外に移した事で最高のエンターテイメントに仕上がった。まるで昔の007映画の原作と言われても納得してしまいそう。野暮な事は言わないでただ楽しむのが一番。2021/08/24
はげ太郎
2
日本を飛び出した伊達邦彦。うーむ、００７カジノロワイヤル的に…。 しかし、今回から組織に属し、仲間もできる。味方なのにいつか殺るのではないか、そんな事を連想させてしまう伊達邦彦が任務しちゃうなんて。 でも面白い。2015/02/01
prophet-5
1
何で伊達邦彦がイギリスのスパイになってんだ？...これってフレミングの007シリーズの影響があからさまだよね的な部分を差し引いても面白かった...でも、やっぱり伊達邦彦は昭和30年代の日本で暗躍して欲しい...2013/10/17
pippi
1
いやぁ48年の時を経ているとは。古くさくない勢いありますねぇ。まぁ、ほとんどが銃と車の詳細描写に費やされているんだけど。前作からの大きな相違点は単位が尺貫法からメートル法になってることか。諜報部員がそんな目立つ車で狭い街キュンキュン走ってて見つけてくれっていってるもんやないかい！他にいつぱい突っ込みどころボカスカだけど、関係ないね、伊達邦彦だから。野獣だから。しかし今回はよく飲みよく食べる。続いてヒトがガバガバ死んでくシーン読みながらも、お腹が減った。2012/11/12
