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内容説明
歴史、社会、政治、習俗などあらゆる観点から分析する、日本人論の教科書ともいえる名著。外国人としての客観的視点と、研究者としての知識を備えた深い洞察は、現代日本の問題を驚くほど示唆している――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
piro
30
東京に生まれ、ハーバード大で東アジア史を専門に研究、駐日大使も務めた著者による日本論。40年程前に書かれたもので、近年の国際社会における日本人の存在感等は隔世の感があるものの、基本的な部分は全く違和感が無い内容でした。外国人の目から客観的に見た日本像は驚くほど正確に実態を捉えたもの。厳しい指摘はありますが概ね好意的な評価なのは意外。必要以上に己を卑下する点に関しては自信を持たせてくれ、見て見ぬ振りをしがちな弱点に関しては冷静に指摘してくれている様で、著者の日本に対する愛情の様なものも感じられました。2020/10/21
niisun
28
日本で生まれ、ハーバードでは東アジアを研究し、太平洋戦争では大佐として日本軍の暗号解読を行い、元勲“松方正義”の孫の松方ハルと結婚し、ジョン・F・ケネディ大統領の下で駐日アメリカ特命全権大使となったエドウィン・O・ライシャワー氏の”日本・日本人論” さすがに詳しい!そんじょそこらの日本の学者では到底敵わない知識の幅と分析力です。解説にもあるようにラフカディオ・ハーンの『日本の面影』、ルース・ベネディクトの『菊と刀』の系譜を継ぐ趣を持っていますね。ただ、日本人に向けた書ではないため、耳のいたい話も多い。2020/06/18
氷柱
10
534作目。12月1日から。長かった。ボリューミーな一作。歴史を紐解き現代の日本の抱える問題を根元から炙り出すといった内容。書いたのが海外の方とは思えない程に饒舌でかつ深みがある。そして視線が比較的フラットなので客観性についても安心して受け入れることができる。どれだけ学べばここまでの知識を会得し、これだけのアウトプットを引き出せるようになるのだろうか。作者の造形の深さには驚嘆を覚えるばかりだ。そして訳者のセンスも凄まじい。決して翻訳本とは思わせないような自然さには恐れ入ってしまう。2019/12/17
Masayuki Shimura
4
【今日の複雑かつ密接な国際関係下におけるより深刻な問題は、彼らが日本人であることを意識しすぎている点にこそあるので、日本人らしさの不足にあるのではない】(文中より引用)・・・・・40年以上前に執筆されたとは思えないほどに現代性・今日性を残した記述となっている点がまず驚き。時の経過に耐える古典としての堂々たる風格を備えた一冊だと思います。日本論・日本人論というと敬遠する人もいるかと思いますが、やはりその極北の一つともなるとレベルが違う印象。2020/05/13
Sanchai
3
2年前に単行本を読んで以来の復刻版での再読。やはり日本研究の書としては発刊から40年以上経過した今でも色褪せない名著。ただ、世代交代もあったので、著者の日本人論の枠に収まりきらない日本人も増えてきていると思う。気候変動とは明言していないが、将来訪れる大きな変動を予見しておられたかのごとき書きぶりも随所に。自分も海外で暮らす今こそ、改めて読み直したい1冊。で、僕らよりもずっと若い人にも是非読んでもらいたい本だといえる。これ以上の日本研究の文献にはなかなかお目にかかれない。2021/12/09
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