内容説明
元強豪・央学高校ラグビー部は、いまや勝ちなしの危機に瀕していた。「来るんじゃなかった」倒れた母の代理でラグビー部の寮母になった瑞希にも、覇気のない少年たちにしか見えなかった。――あのプレイを見るまでは。天才肌のスタンドオフ・逸哉と人知れず努力を重ねるウィング・龍之介。心揺さぶられる瑞希。いつしかラグビーへの想いが、三人を変えていき――?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
70
男の子たちがちょっと綺麗すぎるかなというのはあれど、透明感のある文章でさらっと読めた。ラグビーはまったくの門外漢だけど、ちょっとだけ面白さが理解できたかもしれない。タイムリーな作品。2019/09/22
よっち
34
三十歳を前に同棲していた彼に捨てられた山田瑞希。倒れた母親に代わって央学高校ラグビー部員たちが暮らす代理寮母を任され、そこで天才肌のスタンドオフ・逸哉や人知れず努力を重ねるウィング・龍之介たちと出会う青春小説。ラグビー監督だった父に反発し、ラグビーのことをほとんど知らなかった瑞希。寮母として彼らと付き合ううちに、一見分かりづらいそのひたむきなラグビーに対する思いを知り、だんだん感化されて支えるようになってゆく展開はベタではありましたけど、随所にわかりやすいラグビーの解説もあったりでなかなか良かったですね。2019/10/10
bookshelf_yt07
3
【あらすじ】結婚を考えていた彼氏にフラれ、無職となった瑞希は、母の病気により、央学高校ラグビーの寮母になる。かつての名門は近年部員が集まらないほど低迷していた。ラグビーに興味がない瑞希だが、天才肌の逸希や努力の龍之介、そして試合を見て魅せられていく。【感想】ラグビー名門高校だったが、近年低迷している央学高校ラグビー部。彼氏にフラれ、仕方なく母がしていた寮母になる瑞希が主人公。興味なかった瑞希はラグビーが魅了されるが、自分も2015年のラグビーW杯を見て面白いと思った過程と似ていて、親近感があった。2022/09/08
飲も飲も
3
高校ラグビー。親の代わりに寮母になったラグビー初心者の瑞希。2020/01/16
栗山いなり
1
元強豪・央学高校ラグビー部の闘いを描いたスポーツ小説。この手の小説に必要な「熱さ」を充分に備えている正統派の作品だったと思う。2022/05/22