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内容説明
文化(アート)は都市再生に多大な影響を与えるものである。しかし、アート単独、特に現代アートによる地域復興には限界がある。アトラクティブな美術館の建設やアートイベントは一時的な集客であり、その地に住む人々にとって真に魅力的な地域となるかは別問題だ。都市の再生や復興は、もともとそこにある文化や歴史、人々の営みを無視して成すことはできない。本書では、金沢、岡山・瀬戸内エリア、前橋、大阪、ヨーロッパ、香港など、国内外のケースを参考にしながら、アートと都市の関係性を考える。現代美術家の会田誠、フランスの元文化大臣ジャック・ラングとの対談も収録。
目次
序章 アートと都市の関係性
第一章 美術館や現代美術を媒介者として存在させる――金沢
第二章 文化を用いて都市や地域の再生を実現――ドイツ(エムシャー川流域)・スペイン(ビルバオ)・フランス(ナント)
第三章 「芸術は日々の一挙手一投足と同化したものでなければならない」――ジャック・ラング×大林剛郎 対談
第四章 文化が都市に不可欠であることを市民が共有する――香港
第五章 民間と公共の連携で現代アートを都市に取り込む――岡山・瀬戸内
第六章 都市も「なるがままに任せよ」――会田誠×大林剛郎 対談
終章 文化都市としての未来を考える――前橋・大阪
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプリント
9
大林組の会長による都市を再生するアートの可能性について書かれた本です。会田誠やフランスの元文化大臣との対談も掲載されています。2019/12/31
yyhhyy
3
美術館にお金をかけた都市の紹介集。まちづくりや地域創生の話ではなかったけど、金沢21世紀美術館の戦略性など、勉強になる指摘が多い。2023/11/25
サカモトマコト(きょろちゃん)
1
文化、アートによる都市の活性化について書かれた本。 金沢市などの日本の地方都市の取り組みやスペインのビルバオのようなかつては工業で栄えその後衰退したもののアートなどを活用し観光都市として再生した海外の事例などが紹介されています。 この本で紹介されている街に行ってみたいと思いました。2020/09/11
よし
1
文化の力で地方都市の再生を図った世界各地の事例を紹介した本。著者の大林剛郎さんは大林財団理事長兼大林組会長。大林財団は2000年から大林賞を設け、そうした都市再生を推進した人たちを顕彰しているとのこと。岡山・瀬戸内の取組の章での「観光資源としての瀬戸内海の景観と文化事業を組み合わせ、地域全体でそれらを積極的に活用する枠組みをつくっていく(中略)それが可能なのは、フットワークが軽く、柔軟に対応できる民間の組織なのです。」といった指摘はなるぼどと思いました。大林さんと会田誠さんの対談なども興味深かったです。2020/04/09
蒼
0
金沢の21世紀美術館のプロジェクトにおける、美術館の脱権威化の意識、街に寄り添い慕われる施設を目指している点が印象的だった。スペインのサンセバスチャンでの美食の街起こしも、伝統に創造性を加えつつ発表や公開の要素も加えながら発展させていく手法が興味深く感じた。2021/01/01
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