内容説明
右も左も腐れか狸や!
元刑事の名コンビがマトにかけたのはパチンコ業界。
出玉の遠隔操作、極道顔負けの集金力、警察との癒着……。
我欲にまみれた20兆円産業の闇を突く。
堀内信也、40歳。元々は大阪府警の刑事だが、恐喝が監察にばれて依願退職。不動産業界に拾われるも、暴力団と揉めて腹と尻を刺され、生死の境をさまよった。左下肢の障害が残り、歩行に杖が欠かせなくなる。シノギはなくなり、女にも逃げられる……。救ったのは府警時代の相棒、伊達誠一。伊達は脅迫を受けたパチンコホールのオーナーを助けるため、堀内に協力を求めてきた。パチンコ業界――。そこには暴力団、警察も入り乱れ、私腹を肥やそうとする輩がうごめいていた。堀内は己の再生も賭け、伊達とともに危険に身をさらしながら切り込んでいく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
104
黒川さんと言えばノワール小説。「悪い奴ら」しか登場しない。不祥事で警察をクビになった元刑事の名コンビ、伊達と堀内のシリーズ第三弾。彼等が狙った今度のターゲットはパチンコ業界。出玉の遠隔操作に計数カット、果てはヤクザや警察との癒着。掘れば掘るほど臭いものが出てくる、出てくる。ほんま「右を向いても、左を向いても、出てくるのは悪党か狸ばかりや」と言うお話。ぽんぽんと大阪弁の軽妙な会話が小気味良い。黒川はん、相変わらずおもろいわ。まだまだ続くんやろなこのシリーズ。★★★★2019/11/07
🅼🆈½ ユニス™
76
[果鋭] とは決断力があり気性がすると言う意味らしい。堀内と伊達の名コンビにピッタシのタイトルだと思う。相変わらずスピーディーな展開で言葉のピンポンも愉快で骨に染みる面白さがある。夢中になって読んだ。黒川博行さんの作品は著者自身が経験した実話じゃないのか疑ってしまう位リアリティがある。堀内と伊達、ふたりの禍福に糾える縄の如し。個人的に★ファイブ❗️そもそもパチンコの面白さが分からない1人だったけど、これ読んでたら…尚且つ行くべきではないと!2019/12/21
papako
74
大阪悪徳警察シリーズ。あ、元警察ですね。単行本の時に第一章だけ無料で読んだので気になって。シリーズ一冊抜けてるからいろいろ想像して読んだ。パチンコの趣味はないけど、近所にはでっかいパチンコ屋ばかり。こんなことがまかり通っているのでしょうか。ICUに入って厭世的になってる堀やんに相変わらず嫁がこわくて美味しいものが好きな伊達。なんでも折にして、親しき中にも金があり。の二人。5時に晩ご飯食べたら、そりゃ腹減るわ。そんなに好きじゃない話なのにするする読まされた。2020/01/09
五右衛門
66
読了。相変わらず暴れ捲ります。スカッとするよりもやり過ぎててハラハラします。けれど金の匂いを鋭く嗅ぎ付け追い詰める。面白いです。けれどそこにはやくざ達が待ち受けておりやられっぱなしは見逃してくれません。2回も(お互い1回ずつ)やられました。普通なら引き下がるんでしょうが彼らは怯みません。思いっきりやり返しました。解説に次回作が新聞に連載されているそうです。怪我治して早く帰ってきてください。お二人とも。待ってます。2020/12/28
ピロ麻呂
39
堀内・伊達の元マル暴刑事シリーズ第三弾☆今回はパチンコホールと反社、警察との癒着を暴くシノギ。実際、IR問題での秋元議員の贈収賄は旬なニュースやし、やっぱりギャンブルを通じた反社会と政治家、警察の裏の関係は、絶対ドロドロしてるはず。悪い奴らを「攫い」、弱み聞き出して金を巻き上げる手法はワンパターンだけど気分爽快☆今回も楽しませてもらいました。2020/01/05
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